このページでは、ナチスのアドルフ・ヒトラーの英語の名言や格言を紹介しています。
良くも悪くも、ヒトラーは世界の歴史に大きな影響を与えた人物です。
このような大きなムーブメントを起こすことができた指導者の、名言や格言を英語で読み解いていきましょう。
また、以下のページも合わせてご覧ください。
>>超有名な英語の名言・格言100選一覧まとめ!
>>「戦争」や「平和」に関する英語の名言・格言をまとめてみた
アドルフ・ヒトラーの英語の名言・格言まとめ
ドイツの若者よ、あなたがドイツ人であることを忘れるな。そして、いつかあなたはドイツの母にならなければならないことを心に留めておきなさい。
⇒ German youth, do not forget that you are a German, and remember, little girl, that one day you must be a German mother.
若者に対するヒトラーの名言です。
ここでの「one day」は、「いつか」という意味になります。
同じような意味の単語としては、「someday」も「いつか」という意味ですね。
なお、「one day」というフレーズは過去でも未来でも使うことができますが、「someday」は未来にしか使うことができません。
人間はなぜ自然のように残酷であってはならないのか、私には理解できない。
⇒ I do not see why man should not be just as cruel as nature.
ここでの「man」は、自然と対比しての「人間」というニュアンスで使われています。
また、「cruel」は「残酷な、無慈悲な」という意味の形容詞です。
信念と戦うことは、知識と戦うよりも常に困難だ。
⇒ It is always more difficult to fight against faith than against knowledge.
「faith」は、「信頼、信念、信仰」という意味の名詞です。
人道主義は、愚かさと臆病さの表現だ。
⇒ Humanitarianism is the expression of stupidity and cowardice.
「humanitarianism」は、「人道主義、博愛主義」という意味の名詞です。
また、「ism」を外した「humanitarian」は、「人道の、博愛の」という意味の形容詞になります。
更に接尾語を外して「humanity」とすると「人間性、博愛」という意味の名詞となり、全て外すと「human」になりますね。
このように、接尾語によって意味や品詞が大きく変わってきます。
接尾語については、以下のページで詳しく紹介しています。
>>「接尾語」を覚えて楽に英単語を暗記しよう!主な接尾語まとめ
今日始まる戦いは、今後数千年にわたるドイツの運命を決めるだろう。
⇒ The battle beginning today will decide the fate of the German nation for the next thousand years.
1940年5月、ナチスドイツがベネルクス三国とフランスに侵攻した日にヒトラーが発した名言です。
「fate」は、「運命」という意味の名詞です。
明確な線引きは難しいですが、「destiny」は良い意味で、「fate」は悪い意味で使われることが多いです。
また、「fate」は自分だけの力ではどうしようもないことに使われることが多く、「宿命」に近いニュアンスです。
人類は永遠の闘争の中で強く成長してきた。そして、永遠の平和によって滅びるだろう。
⇒ Mankind has grown strong in eternal struggles and it will only perish through eternal peace.
「perish」は、「死ぬ、滅びる」という意味の動詞です。
ドイツ人の全体的な性格は好戦的ではないが、むしろ軍人的で勇ましい。つまり、彼らは戦争をしたくないのだが、そういった考えによって怯えるということはない。
⇒ The German people in its whole character is not warlike, but rather soldierly, that is, while they do not want war, they are not frightened by the thoughts of it.
ナチスドイツ国民の性格を的確に表したヒトラーの名言です。
「warlike」は、「好戦的な、戦争の」という意味の形容詞です。
また、「soldierly」は「軍人のような、勇ましい」という意味の形容詞です。
誰でも勝利に対処することはできるが、 強い人だけが敗北に耐えることができる。
⇒ Anyone can deal with victory. Only the mighty can bear defeat.
「mighty」は、「力強い、強大な」という意味の形容詞です。
ここでは「the+形容詞」で、「~の人」という意味になっています。
今や、恐怖には恐怖で応酬されるだろう。
⇒ Now terror will be answered with terror.
1942年3月にナチスドイツの都市、リューベックがイギリス軍の大空襲を受けた際の、ヒトラーの名言です。
「answer」は「答える」という意味の他に、「応酬する、報いる」という意味もあります。
戦争を遂行することを意図していない同盟は無意味で無益だ。
⇒ Any alliance whose purpose is not the intention to wage war is senseless and useless.
「alliance」は、「同盟、縁組」という意味の名詞です。
また、「wage」は「賃金」という名詞のイメージが強いですが、動詞として使われると「遂行する」という意味になります。
重要であるのは真実ではなく、勝利だ。
⇒ It is not truth that matters, but victory.
「matter」は動詞で使われると、「重要である」という意味になります。
強さは防衛ではなく攻撃にある。
⇒ Strength lies not in defence but in attack.
「lie」は、「横たわる、ある、位置する」という意味の動詞です。
また、「not A but B」で「AではなくB」という意味ですね。
問題なく勝つことは単なる勝利だが、多くの苦労をして勝つことは歴史を作る。
⇒ Winning without problem is just victory , but winning with lots of trouble create history.
「victory」はスポーツの「勝利」や戦争での「勝利」など、何でも幅広く使える単語です。
ここでは、「victory」と「history」の語感を掛けていますね。
勝者は、真実を話したかどうか尋ねられることは絶対に無いだろう。
⇒ The victor will never be asked if he told the truth.
勝てば官軍ですね。
「victor」は、「勝者、優勝者」という意味の名詞です。
我々の目的は、我々の領土を我々の人口と調和させることでなければならない。
⇒ Our object must be to bring our territory into harmony with the numbers of our population.
「object」は「対象、物体」という意味の他に、「目的、目標」といった意味も持っている名詞です。
驚き、恐怖、破壊、暗殺によって、内部から敵の士気を落とせ。これは未来の戦争だ。
⇒ Demoralize the enemy from within by surprise, terror, sabotage, assassination. This is the war of the future.
「demoralize」は、「士気をくじく」という意味の動詞です。
「sabotage」は、「妨害行為、破壊行為」を意味する名詞です。
労働争議中に、労働者が器物損壊を行うような時に使われます。
日本語では「怠慢行為」という意味で「サボタージュ」という言葉が使われていますが、英語ではこのような意味はありません。
日本語で言うところの「サボタージュ」を英語で表現したい場合は、「slowdown」のような表現が適切です。
これは皆殺しの戦いだ。
⇒ This is a war of extermination.
「extermination」は、「根絶、絶滅、皆殺し」という意味の名詞です。
もし自由に武器が足りないのであれば、意志で補う必要がある。
⇒ If freedom is short of weapons, we must compensate with willpower.
「compensate」は、「償う、補償する」という意味の動詞です。
闘争は全てのものにおける父である。 人類が生きていたり、動物界の頂点に君臨し続けることができているのは、人道の原則によるものではなく、ただ最も冷酷な闘争によるものである。
⇒ Struggle is the father of all things. It is not by the principles of humanity that man lives or is able to preserve himself above the animal world, but solely by means of the most brutal struggle.
ヒトラーの名言には、「闘争(struggle)」という単語が数多く登場しますね。
「by means of ~」で、「~によって、~を用いて」という意味になります。
また、「brutal」は「冷酷な、残忍な」という意味の形容詞です。
嘘を大きくして、簡単にして、それを言い続けると、やがて彼らはそれを信じるだろう。
⇒ Make the lie big, make it simple, keep saying it, and eventually they will believe it.
プロパガンダに関するヒトラーの名言です。
プロパガンダとは、国家などが大規模に行う宣伝のことですね。
「eventually」は、「結局、やがて」という意味の副詞です。
全てのプロパガンダは普及していなければならず、それを届けたい人の中で最も知性の無い人の理解力に適応させなければならない。
⇒ All propaganda has to be popular and has to accommodate itself to the comprehension of the least intelligent of those whom it seeks to reach.
「accommodate」は、「適応させる、収容する」という意味の動詞です。
また、「comprehension」は「理解力、包含」という意味の名詞です。
巧みで持続的なプロパガンダの使用によって、天国でも地獄のように、または極度に惨めな生活でも楽園のように見せることができる。
⇒ By the skillful and sustained use of propaganda, one can make a people see even heaven as hell or an extremely wretched life as paradise.
「wretched」は、「惨めな、不幸な」という意味の形容詞です。
大衆は、小さな嘘よりも大きな嘘の犠牲になりやすいだろう。
⇒ The great masses of the people will more easily fall victims to a big lie than to a small one.
ヒトラーは、大衆を動かすといった点では非常に長けた政治家でした。
「mass」は、「大衆」という意味の名詞です。
日本語でも「マスメディア」や「マスゲーム」という言葉はよく使われますね。
また、「fall victim」は「犠牲になる、毒牙に掛かる」という意味になります。
リーダーシップの技術は、1つの敵に対して人々の注目を集め、その注目を分散させないように注意することにある。
⇒ The art of leadership consists in consolidating the attention of the people against a single adversary and taking care that nothing will split up that attention.
「art」という名詞は、「芸術」という意味の他に「技術、技巧」という意味もあります。
また、「consolidate」は「合併する、統合する」という意味の動詞で、「adversary」は「反対する人、敵」という意味の名詞です。
全ての偉大な運動は大衆の運動だ。 それらは人間の情熱と感情の火山噴火であり、無慈悲な苦難の女神によって、もしくは人々の真ん中に投げかけられた言葉の光によって活性化されている。
⇒ All great movements are popular movements. They are the volcanic eruptions of human passions and emotions, stirred into activity by the ruthless goddess of distress or by the torch of the spoken word cast into the midst of the people.
「stir into」で、「扇動する、掻き回す」という意味になります。
また、「torch」は「たいまつ、光、懐中電灯」という意味の名詞です。
今日私が革命家としてここに立っているのであれば、それは革命に反する革命家としてだ。
⇒ If today I stand here as a revolutionary, it is as a revolutionary against the revolution.
「revolutionary」は、形容詞として使われると「革命的な」という意味ですが、名詞として使われると「革命家」という意味になります。
革命家は、「revolutionist」とも言うことができます。
大嘘付きは偉大な魔術師でもある。
⇒ Great liars are also great magicians.
「liar」は、「嘘付き」という意味の名詞です。
「大きい」という意味の「great」と、「偉大な」という意味の「great」を掛けていますね。
憎悪は、嫌悪よりも長続きするものだ。
⇒ Hate is more lasting than dislike.
「hate」は「dislike」よりも敵意を強く含んで、憎しみを持って嫌うことを意味します。
日本語でも、「ヘイトスピーチ」という言葉を最近よく耳にするようになりましたね。
自分を他人と比較するな。 もし比較するなら、あなたは自分自身の自尊心を傷付けている。
⇒ Do not compare yourself to others. If you do so, you are insulting yourself.
「insult」は、「侮辱する、自尊心を傷付ける」という意味の動詞です。
私は多数の人には感情を使い、少数の人には理性を取っておく。
⇒ I use emotion for the many and reserve reason for the few.
「emotion」は「感情」という意味ですが、使い方には少し気を付ける必要があります。
詳しくは以下のページで解説しています。
>>「emotion」「feeling」「mood」「sentiment」の意味の違いとは?
国家は、子供が国民の最も貴重な宝であると宣言しなければならない。 政府が子供の利益のために働いていると認識されている限り、国民はほとんどの自由の削減や生活必需品の欠乏にも喜んで耐えるだろう。
⇒ The state must declare the child to be the most precious treasure of the people. As long as the government is perceived as working for the benefit of the children, the people will happily endure almost any curtailment of liberty and almost any deprivation.
「curtailment」は「削減、短縮」、「deprivation」は「剥奪、生活必需品の欠乏」という意味の名詞です。
国民が考えるということをしない国の政府は、なんて幸運なのだ。
⇒ How fortunate for governments that the people they administer don’t think.
「that」以下の、「the people they administer don’t think.」は1つの文章になっています。
この文章の主語は「the people they administer」の部分で、「政府(they)が統治する国民」となります。
まとめて直訳すると、「政府が統治する国民が考えることをしない国の政府は、なんて幸運なのだ。」となります。
基本的には、国家社会主義とマルクス主義は同じものだ。
⇒ Basically national socialism and Marxism are the same thing.
ドイツの思想家、カール・マルクスは「Karl Marx」と綴ります。
マルクス主義は、これに「ism」を付けて「Marxism」となります。
もしあなたが最初に太陽のように輝きたいのなら、太陽のように燃えなければならない。
⇒ If you want to shine like sun first you have to burn like it.
ヒトラーの深い名言です。
英文に関する説明は不要ですね。
私は愛するもののためだけに戦うことができ、尊敬するものだけを愛すことができ、少なくとも知っているものだけを尊敬することができる。
⇒ I can fight only for something that I love, love only what I respect, and respect only what I at least know.
「respect」は、「尊敬する、尊重する」という意味の動詞です。
話した言葉で勝った人よりも書いた言葉で勝った人の方が少なく、また、地球上の全ての偉大な運動の拡大は、偉大な話し手のおかげであり偉大な書き手のおかげではないことを私は知っている。
⇒ I know that fewer people are won over by the written word than by the spoken word and that every great movement on this earth owes its growth to great speakers and not to great writers.
ヒトラーは、非常に有能な演説家でもありました。
「owe A to B」で、「AはBのおかげだ」という意味になります。
生きようとする人は戦わなければならない。 永遠の闘争が生命の法則であるこの世界で、戦うことを望まない人は存在する権利が無い。
⇒ He who would live must fight. He who doesn’t wish to fight in this world, where permanent struggle is the law of life, has not the right to exist.
「permanent」は、「永続する」という意味の形容詞です。
髪の毛の「パーマ」も、この単語に由来しています。
また、「struggle」は名詞で使われると、「闘争、努力」という意味になります。
言葉は未踏の地域に橋を架ける。
⇒ Words build bridges into unexplored regions.
「unexplored」は、「未踏の、未発見の」という意味の形容詞です。
読書と勉強の技術は、本質を覚えておき、本質でないことは忘れてしまうことにある。
⇒ The art of reading and studying consists in remembering the essentials and forgetting what is not essential.
学習に関するヒトラーの名言です。
「essential」は形容詞のイメージが強いかと思いますが、「本質」という意味の名詞でも使うことができます。
まとめ
以上、アドルフ・ヒトラーの名言・格言を英語で紹介してきましたが、いかがでしたか。
このページが少しでも皆さんのお役に立てば幸いです。
以下のページにも是非遊びに来てくださいね!
>>「戦争」や「平和」に関する英語の名言・格言をまとめてみた
>>大坂なおみ選手の名言・発言を英語で読もう!心に響く名言集まとめ