「現在完了形」と「過去完了形」の違いとは?図解で分かりやすく解説

このページでは、「現在完了形」「過去完了形」の違いについて、図解を交えて詳しく解説していきます。

高校英語で苦手とする人が多いポイントですが、理解できれば強力な得点源となります。

確実に要点を押さえて、しっかりと理解しておくようにしましょう。

なお、以下のページも是非どうぞ。
>>リクルートの学習アプリ、「スタディサプリ」のコスパが素晴らしい!
>>文系の高校生が重点的に勉強すべき科目は英語?国語?それとも社会?

「現在完了形」と「過去完了形」の違い

それでは早速、「現在完了形」と「過去完了形」について解説していきます。

まずは例文をもとに、これらの違いを確認していきましょう。

「現在完了形」とは

それでは、まずこの英文を訳してみてください。

I have already finished cleaning my room.

いかがでしょうか。

「私は既に部屋の掃除を終えている。」という意味です。

「have+過去分詞(finished)」という形が使われており、これを「現在完了形」と言います。

この「現在完了形」を図解すると、以下のようになります。

この英文を喋っているタイミングは「現在」で、人間が立っているポイントです。

一方で、掃除が完了したタイミングは、「過去」から「現在」までの赤い矢印のどこかで完了しています。

つまり、「現在完了形」「現在」までに「完了」しているという意味になります。

「過去完了形」とは

それでは、次はこの英文を訳してみてください。

I had already finished cleaning my room when my mother came home.

いかがでしょうか。

日本語に訳すと「私は母が帰宅したとき、既に部屋の掃除を終えていた。」となります。

「had+過去分詞(finished)」という形が使われており、これを「過去完了形」と言います。

この「過去完了形」を図解すると、以下のようになります。

先ほどの例と同様に、このセリフを喋っているタイミングは「現在」です。

掃除が完了したタイミングは「母が帰宅したときよりも前」なので、「過去のある時点まで」に完了しています。

「完了」したのは赤い矢印のどこか、ということになります。

つまり、「過去完了形」「過去」のとある時点までに「完了」しているという意味です。

もし上手く訳せなかった場合は、次の章を読み進めていただければと思います。

「現在完了形」と「過去完了形」の構文

次は、「現在完了形」と「過去完了形」の構文について確認していきます。

肯定文、否定文、疑問文の順に見ていきましょう。

「現在完了形」と「過去完了形」の肯定文

まずは肯定文です。

肯定文とは、否定でも疑問でもない普通の文章のことです。

上でも軽く触れましたが、肯定文の場合の構文は次のようになります。

現在完了形 肯定文
⇒ 主語+have(has)+過去分詞
例:I have already finished cleaning my room.
訳:私は既に部屋の掃除を終えている。

過去完了形 肯定文
⇒ 主語+had+過去分詞
例: I had already finished cleaning my room when my mother came home.
訳:私は母が帰宅したとき、既に部屋の掃除を終えていた。

主語が「he」「she」「it」などのときは、「have」ではなく「has」となります。

三人称単数現在形、いわゆる「三単現のs」と言われるものです。

「現在完了形」と「過去完了形」の否定文

次に、否定文です。

肯定文の「have、has、had」の後ろに「not」を付ければ、否定文になります。

現在完了形 否定文
⇒ 主語+have(has)+not+過去分詞

例:I have not finished cleaning my room (yet).
訳:私は(まだ)部屋の掃除を終えていない。

過去完了形 否定文
⇒ 主語+had+not+過去分詞
例: I had not finished cleaning my room when my mother came home (yet).
訳:私は母が帰宅したとき、(まだ)部屋の掃除を終えていなかった。

また、肯定文のときに付いていた「既に」という意味の副詞である「already」は、否定文のときには「まだ」という意味の副詞である「yet」に変えましょう。

「yet」は文末に置かれることが多いですが、付けなくても特段問題はありません。

また、否定文を作る際には「not」だけでなく「never」が使われることもあります。

現在完了形や過去完了形は「既に~が完了している」という「完了」の意味を表し、これまでも「完了」の用法をベースに説明してきました。

しかし、その他にも「~したことがある」という「経験」の用法も存在します。

この「経験」の用法の場合、文章を否定するときには「never」を使います。

「一度も~したことがない」という意味になります。

現在完了形 否定文(経験)
⇒ 主語+have(has)+never+過去分詞
例:I have never finished cleaning my room.
訳:私は一度も部屋の掃除を終えたことがない。

過去完了形 否定文(経験)
⇒ 主語+had+never+過去分詞
例: I had never finished cleaning my room when my mother came home (yet).
訳:私は母が帰宅したとき、一度も部屋の掃除を終えたことがなかった。

「現在完了形」と「過去完了形」の疑問文

最後に、疑問文です。

肯定文の「主語」と「have」「has」「had」の位置を入れ替えて、文末にクエスチョンマークを付ければ疑問文となります。

現在完了形 疑問文
⇒ Have(Has)+主語+過去分詞
例:Have you finished cleaning your room?
訳:あなたは部屋の掃除を終えましたか?

過去完了形 疑問文
⇒ Had+主語+過去分詞
例:Had you finished cleaning your room when your mother came home.
訳:あなたは母が帰宅したとき、部屋の掃除を終えていましたか?

まとめ

以上、「現在完了形」「過去完了形」の違いについて解説してきましたが、いかがでしたか。

このページが皆さんの参考になれば幸いです。

以下のページも是非どうぞ。
>>「仮定法」「仮定法過去」「仮定法過去完了」の違いと構文の覚え方
>>「過去形」と「現在完了形」の違いとは?ニュアンスと使い分けを解説