【USCPA】FARの学習論点暗記メモ

このページでは、私がFARの受験対策として作成していた暗記メモを公開しております。

テキストの中で暗記すべきポイントや、問題演習で間違った箇所などをこのメモにまとめておき、空き時間を利用してスマホでちょこちょこ確認していました。

やや古い情報も含まれておりますので、メモの記載内容に責任は負いかねます。

あくまで参考情報としてご利用いただければと思います。

以下のページも合わせてご覧ください。
>>USCPA(米国公認会計士)とは?USCPAに関する基本情報総まとめ!

>>USCPA試験の勉強方法総論
>>【USCPA】FARの出題範囲・試験対策・学習方法

FARの学習論点暗記メモ

会計の基本概念

■IFRSs
IASCの会計基準はIAS、IASCの解釈指針はSIC。
IASBの会計基準はIFRS、IASBの解釈指針はIFRIC。

■SFAC statements of financial accounting concepts
財務会計の原理を定める一般的な指針。
SFAC⇒FASB⇒US GAAP

■基本的質的特性 fundamental qualitative characteristics
・目的適合性relevance
⇒予測価値predictive value 確認価値 confirmatory value
・表現の忠実性faithful representation
⇒網羅性complete 中立的neutral 誤謬無しfree from error⇒網羅性complete 中立的neutral 誤謬無しfree from error

■補完的質的特性 enhancing qualitative characteristics
・比較可能性comparability
・検証可能性verifiability
・適時性timeliness
・理解可能性understandability

■SFAC7 Using cash flow information and present value in accounting measurements
⇒認識上の諸問題は扱っていない。測定measurements上の問題を扱う。
・資産負債の原初認識
・フレッシュスタート測定時
・償却原価法の実効金利法

■A proposed Accounting Standards Update
米国財務会計基準審議会(FASB)はASC Accounting Standards Codificationを改正する際のデュー・プロセスの一環として、会計基準更新書(ASU)案を 作成・公表することになっている。

財務諸表

■減債償却基金sinking fund for bond retirement
⇒長期投資long-term investments の区分に該当する。

■その他包括利益累計額
stockholders’equityの部で表示。

■commission expense
selling expenseに区分。

■subsequent events
後発事象。貸借対照表日により後に起こった事象は含まれない。

■関連当事者との取引で開示しないもの
・通常の営業過程での報酬
・連結相殺消去されるもの
・前年以前の過去のもの

■関連当事者の開示
関連当事者との取引が会計的に認識されない場合でも、開示が必要である

■リスクと不確実性の開示
潜在的な影響度potential impactを開示。外国の事業活動、リソースの偏在等。

■資産の公正価値の測定
受領金額(公示価格-コスト)が最大となる市場における、取引コストを控除しない金額。
下記の場合、市場Bにおける「900」が公正価値となる。
市場Aの公示価格1000、取引コスト300
市場Bの公示価格900、取引コスト100

■包括利益 U.S. GAAP とIFRS
U.S. GAAPとIFRSは共に、1計算書方式と2計算書方式の両方を認めている。

■SEC
SECに提出する報告書の種類には、年次報告書(Form 10-K)、四半期報告書(Form 10-Q)、そして臨時報告書(Form 8-K)がある。

■IFRS B/S
IFRSの貸借対照表上で は、流動性の低い順に表示項目を並べていくため、有形固定資産が最初に表示される

■IFRS 連結財務諸表の作成不要
「親会社が提出する過程にないとき」は連結財務諸表の作成は不要。

■報告主体の変更
子会社の連結範囲に変更があった場合→retrospective modification 。prospective modificationではない。

流動資産・流動負債

■現金同等物
CP、tresury bill(TB)、money market fund(MMF)、満期まで3ヶ月以内の短期投信等も含む。

■貸倒れ
発生主義accrualに基づく⇒allowance method
税法に基づく⇒direct write-off method

■貸倒れ処理後の回収
⇒貸倒処理を無かったかのように反対仕訳してから、通常の入金仕訳を起票する。

■貸倒引当金の計上
売上高比率法での計算方法は、日本の簿記検定等では学習していないので注意。

■assignment
売掛金を担保にした借り入れ。

■factoring
ファクターを使った割引。

■在庫評価 加重平均法weighted-avarage method
⇒棚卸計算法periodic inventory systemと共に「のみ」用いられる。

■低価法-科目
陳腐化による償却はCOGSではなく、other expense and lossesとする。

■低価法 USGAAP
⇒改正が入ったので、古いテキストを使っている場合は注意。

■売価還元法
平均法とFIFOがあるので注意。

■売価還元法 低価法
マークアップ(仕入側)は入れるが、マークダウン(売上側)は入れない。

■escrow account liability
保護預り負債。仲介口座。

■偶発事象contingency
⇒probableのみ引当金計上。reasonably possible程度では注記のみ。

■偶発負債の定義
・過去の事象から発生する現在の債務
・資源の流出が発生する可能性が高くない 又は 金額を合理的に測定できない。

■偶発債務
Reasonably possible の場合は債務計上せず、注記のみ。

長期性資産

■オーバーホール
生産性か耐用年数が増加していれば資産計上。

■利子の資産計上
回避可能利子と実際発生利子の小さいほうを資産計上。

■回避可能利子
・要した金額のうち紐付き借入金×利子率
・要した金額のうち紐付いていない残額×それ以外の加重平均利子率
を足したもの。

■非貨幣性資産の交換
商業的実体がない場合、販売促進のための場合は差益を認識しない。
上記の場合でも損失ならばすぐに認識。
上記の場合でも差金(boot)を受け取る場合は一部利益を認識。

■非貨幣性資産の交換
商業的実態があるか注意。
実態なくても損失ならすぐ認識。
実態なくて利益でも、交換差金を受け取る場合は例外的に部分認識する

■IFRS 固定資産の再評価
増加額はその他の包括利益に計上。
再評価は「活発な市場」を参照。

■200%償却double-declining balance method
残存価格を考慮せずに計算する。しかし限度額までしか償却できない。

■処分予定資産の減損 USGAAP
公正価値が回復した場合は簿価を戻し入れる。
当初の簿価までを限度。継続事業の損益に含める。非継続事業ではない!

■減耗償却資産
掛かった費用、これから掛かる費用全て含めて償却。
鉱山から掘ったけど未販売のものがあれば、棚卸資産へ賦課。

■無形固定資産の定義(のれん以外)
物理的実体のない「識別可能」な「非貨幣性資産」。

■特許権の資産計上額
裁判で勝訴した場合はその裁判費用も含める。

■商標権
償却せず、減損テストのみ。

■自社開発ソフトウェアの資産計上
研究開発と資産計上の境目=establish technological feasibility
・準備ステージ=費用 preliminary project
・開発ステージ=資産 application development
・運用ステージ=費用 post-implementation/operation

■販売目的ソフトウェアの償却費
・見積に占める当期売上の割合
・1÷耐用年数
のいずれか大きいほう。

■研究開発費の範囲
・工程設計の修正modification of the formulation of process
・代替製品の組成、設計formulation and design of product alternatives
も含まれる。

■研究開発費
現在のプロジェクトのための機械=費用
現在+将来のプロジェクトのための機械=償却
創立費を含む立ち上げ費用=費用

■有形固定資産の再評価
当該資産の属する種類の有形固定資産全体を再評価
増価額はその他の包括利益

■減損の兆候
過年度からの赤字も含まれる。

■減損損失の表示
売却目的資産でも減損損失なら継続事業の損益に表示。

■創立費などの立ち上げ費用
一括費用処理。

■減損 将来キャッシュフローの見積もり
テスト時点でのサービス能力に基づいて見積もり。将来のpotentialではない。

■IFRS減損
帳簿価額と比べるのは、将来キャッシュ・フローの割引後現在価値(discounted present value of the future cash flows)ではなく、回収可能価額である。

社債会計

■現在価値計算の割引率
「credit-adjusted」 risk-free interest rateを使う。

■accretion expense
割り引かれた負債の増加費用(=利息)

■無担保社債
Debenture bonds

■クーポン債coupon bonds
無記名証券で、利息を定期的に受け取ることができる。

■ディープディスカウント債
クーポンの支払いが無く、満期に額面金額が償還される社債。

■社債発行費
型代、印刷代、専門家報酬、手数料、広告費は社債発行費として計上。
⇒近年改正?古いテキストを使っている場合は注意すること。

■社債発行費の償却
流通期間で償却する。流通期間と発行期間がずれてる場合があるので注意。
⇒近年改正?古いテキストを使っている場合は注意すること。

■減債基金 開示
・将来の減債基金の必要積立金額
・長期負債の償還金額
・向こう5年の償還金額と、減債基金の必要金額の合計額。

■社債発行費
広告費も含まれる。社債から控除!

■ballon note
元本一括返済方式による借入

リース会計

■オペレーティングリース 貸し手
開始時にbonusを受け取った場合は、収益を期間按分。
開始時にfinder’s feeを払った場合は、費用を期間按分。

■オペレーティングリース
定額でない場合は定額に直して計算。

■リース物件改良費
資産計上し、耐用年数か残存リース期間の短いほうで償却。

■オペレーティングリース 開示
途中解約不能のもののみ開示。管理費等は開示しない。
・5年間の各年のリース料
・将来の総額(6年目以降も)

■キャピタルリース 最低リース料minimum lease payment:MLP
⇒リース開始時に計上する金額のこと。以下のものを含む。
・リース料(履行コストexecutory costを除く)
・割安購入選択権(割安の場合のみ!権利の金額のみ!終了後の支払額は含めない!)
・残価保証金額(賃借人が保証した場合のみ!)
・更新しない場合の違約金

■キャピタルリース 利息
限界借入利子率incremental borrowing rate
包括利子率implicit rate
のいずれか低い利率を用いる。

■キャピタルリース
リース開始時の支払いは全額がリース債務の返済に充当される。
その後の利息計算も注意。

■販売型リースsales-type lease 貸し手
貸し手の利益=リース支払額の現在価値-原価
カタログ価格-原価 という選択肢は誤り。
なお、利息部分はsalesではなくinterestとして認識。

■直接金融リースdirect finance lease 貸し手
・売却益は生じない。
・開始時のリース債権は、最低リース料+残存価額 ※現在価値には直さない
・開始時仕訳⇒全額を最初に認識!
Lease Receivable 1000/ Equipment 800、Unearned Interest 200

■セールリースバック 売却益の繰延
売手(借手)に発生する売却益は、deferred gainの科目で繰り延べる。
⇒資産の評価勘定として、資産本体と相殺して表示する。

■セールリースバック 会計処理
「最低リース料の現在価値」が、リース物件の時価の
・90%以上の場合 全額繰り延べ
・10%以下の場合 全額売却益認識
・10~90%の場合 売却益のうち、リース料の現在価値の金額は繰り延べし、リース料の現在価値を超えた金額は収益認識する。
なお、損失が出る場合はすぐに全額認識する。(相場よりも安く売る等、意図的な場合を除く)

■リース資産計上額
リース資産計上額は、最低リース料(minimum lease payments)の現在価値であるが、最低リース料には履行コスト (executory costs)は含まれない。
⇒公正価値ではない。
⇒履行コストはoperation expenseではなく、lease expense

■直接金融リースにおけるリース債権
最低リース料+残存価額

受取手形と支払手形

■受取手形の発行
・ローン設定手数料loan origination feeが発生する場合は、一時費用とせず受取手形のdiscountとして処理する。
・モノの販売等の場合、表面利率が合理的でない場合は、手形の現在価値は財貨の時価によって評価される。

■支払手形の発行
満期が1年未満のものは、現在価値ではなく額面で評価する。

■不良債務のrestructuringの場合
・restructuringに供される資産の時価評価
・restructuringのための債務減免による損失測定
の2ステップで仕訳する。

■債務免除
現在価値を使わず計算。支払延長によって増えた利息は免除益からマイナス。

■支払手形
1年ちょうど満期のものは割引く。
満期が1年未満(Xヶ月)のものは、現在価値ではなく額面で評価する。

■債務の再構築 債権者側
割引率を減らしても、受け取り金額が変わるだけ。元の高い利率で受取利息を計算し直す。

収益の認識

■収益認識
IFRSの収益認識基準は、USGAAPの基準+「原価を信頼性をもって測定できること」

■返品条件付き販売
収益は、下記条件全て満たしたときにのみ認識。
・販売価格が決定している
・既に支払義務が存在
・盗難や破損に責任を負わない
・購入者は販売者と独立した存在
・販売者は再販売の義務を負わない
・将来の返品額を合理的に予測できる

■工事進行基準
仕訳上は、建設仮勘定construction in progressと建設仮勘定請求額billlings on ~を用いる。両者は最終的に一致する。
・建設仮勘定construction in progress
⇒建設コストの支払と利益の認識時に借方計上。
・建設仮勘定請求額billlings on construction in progress
⇒請求時に貸方計上

■工事進行基準 損失
損失全額をその期に計上。うっかりミス注意。

■割賦基準installment sales method
分割払い。FASBでは、「販売代金回収の不確実性」がなければ、割賦基準の使用を認めていない。販売時は利益を全額繰り延べる。回収時の処理は下記の通り。
・割賦基準 回収金額×粗利率を取り崩す。
・原価回収基準 原価を回収し切ってから、繰り延べ利益を取り崩す。

■フランチャイズ
毎年分割でfeeの入金がある場合でも、今後全くサービスを提供する必要がないのであれば、全額当期に収益認識する。

退職給付会計

■退職給付会計
・確定給付債務vested benefit obligation
⇒既に受給権確定した従業員の現在の給与ベース
・累積給付債務accumulated benefit obligation
⇒受給権確定していない従業員も含めた現在の給与ベース
・予測給付債務projected benefit obligation
⇒受給権確定していない従業員も含めた将来の給与ベース

■退職給付会計のPBO計算に用いる割引率
債務が決済される時点での推定利率assumed interest rate (見積運用収益とは無関係)

■年金資産における運用損益 corridor approach
⇒年金費用の一部ではなく、corridor approachで損益認識。
PBOと年金資産の「大きいほう」の10%をcorridorとする。
純損益がcorridorを超えた場合、その超過額を平均残存勤務期間で定額償却。
⇒IFRSの場合、corridor approachは使えず、全額をその他包括利益とする。

■過去勤務債務の償却
⇒この償却自体については、PBOや年金資産への影響が無い。注意。
・過去勤務債務発生
その他包括利益/Pension liability ・・・PBOに影響あり。
・過去勤務債務償却
Pension expense/その他包括利益  ・・・PBOに影響せず。

■退職給付会計 複数の年金プランを有している場合
それぞれプランごとに資産・負債に計上。相殺は不可。

■退職給付会計 注記開示
PBOの期首と期末の調整表の開示が要求されている。
ABO等との調整表は不要。

■退職給付会計
IFRSにはコリドールールは無し。全額、その他の包括利益へ。

株主資本

■株式の引受申込stock subscription
・申込時
未収入金/CS-subscribed、APIC⇒CSは仮勘定 APICは認識
・入金時
現金/CS、未収入金⇒入金時にCSを認識

■自己株式の取引
gain の認識額は0。gainは発生しない。

■自己株式の償却
他の自己株式のAPIC残ってても消しちゃダメ。当該自己株式のAPICを超えた場合はREを減らす。
CS、APIC、RetainedEarning/Cash

■自己株式 額面価額法par value method
・株式発行時
Cash 150 / CS 100 、APIC 50
・自己株取得時
TS 100 、APIC(CS) 50 / Cash 130 、APIC(TS) 20
⇒TSはpar value、APIC(CS)は発行時の単価。貸方のAPIC(TS)は差額。
なお、差額が借方に出た場合はretained earning
・自己株取得時(差額借方)
TS 100 、APIC(CS) 50 、RE 20 / Cash 170

■株式配当 stock dividends
配当として株式を新たに発行。
新発行株式が発行済株式に占める割合が
・20-25%以下の場合・・・fair value で評価。
・20-25%超の場合・・・par value で評価。⇒株価に与える影響が大きい

■ stock dividend
株主資本は変動しない

■配当と自己株式
自己株式の金額相当額について、配当制限をかけている州が多い。
自己株式が再発行された場合は配当制限は解除される。

■留保利益の処分retained earnings appropriation
⇒配当可能な留保利益を制限するために行う。

■準更生quasi-reorganization
⇒欠損deficitを消去して配当可能にするために行う。
・株式額面の切り下げ
CS 100 / APIC 100 ⇒直接REにせず、一旦APICを挟む。CS 100 / APIC 100 ⇒直接REにせず、一旦APICを挟む。CS 100 / APIC 100 ⇒直接REにせず、一旦APICを挟む。
・欠損とAPICの相殺消去
APIC 70 / retained earnings 70⇒REをゼロにする。APIC残ることに注意。

■転換社債
USGAAPの場合は社債のみで計上。IFRSの場合は負債と資本性商品の複合金融商品。

■転換社債 処理
・簿価法
Bonds 1000(簿価) / CS 50(par) 、APIC 950(差額)
・時価法⇒貸方はfair value
Bonds 1000(簿価)、loss 100(差額)/ CS 50(par) 、APIC 1050(fair value-par)

■新株予約権付社債 仕訳はどちらも同じ
・比例配分法propotional・・・本体と予約権の時価が分かっている場合
Cash 、DiscountOnBond(差額) / Bond(時価按分) 、APIC(時価按分)
⇒入金金額をそれぞれの時価で按分。
・増分法incremental・・・本体と予約権のいずれかしか時価が分からない場合
Cash 、DiscountOnBond(差額) / Bond(par) 、APIC(warrants時価)

■ストックオプション
・付与日grant dateが測定日。その後金額は見直さない。
・この測定金額をrequisite service periodで費用配分。

■ストックオプション 測定のために必要な情報
株式の時価、オプションの行使価格、オプションの予想期間、予想ボラティリティvolatility、割引率、予想配当

■ストックオプション 開示
株式報酬の性質nature、報酬費用がP/L・C/Fに与える影響額、公正価値の見積もり方法

■株式連動報酬権stock appreciation rights
⇒ストックオプションとは違い、公正価値を毎年再測定する。工事進行基準的な計算で報酬費用compensation expenseを計算。

■従業員持株制度ESOP employee stock ownership plan
・現金の拠出時 compensation expense/cash
・株式の拠出時 compensation expense/CS、APIC
・負債の保証時 Shareholders’ equity/Endorsed notes payable

■株式の引受申込subscription
APICはsubscription の記録record時点で計上。Collection時点やissue時点ではない。

■株式発行
株式発行費はAPICから控除。コンサル費用は費用。

希薄化性有価証券と1株当たり利益

■普通株式1株当たり簿価
分子からは優先株式の「繰越配当金」と「premium」を控除する。
優先株式の「配当」を引かないように注意。

■普通株式1株当たり利益 EPS
分子からは「優先株式の配当金」を控除する。決議の有無に拘らない。
分母の株式数については、株式分割・「株式配当」は期首に行ったとみなす。注意。
「比較」損益計算書においては、前年度のEPS計算の株数も今年に合わせる。ミス注意。

■希薄化後 普通株式1株当たり利益
ストックオプションによる交付株式数と、ストックオプションによる入金額で購入できる株式数との差が希薄化株式数となる。
転換社債やオプションはすべて期首に行使されたものとみなして計算する。なお、期中に発行された場合は発行日。
転換社債の税引後支払利息は当期純利益に足し戻す。
仮に転換社債がdilutive、ストックオプションがantidilutiveとなっている場合、antidilutive側は計算に含めない。(相殺せず、dilutiveのみ考慮)

■普通株式1株当たり利益EPS P/L上での表示
・P/L上での表示が必須
⇒継続事業による利益、当期純利益
・P/L上での表示または注記
⇒非継続事業、異常項目

■diluted EPSの計算
転換によって利息が減る&株が増える。これら2点から希薄化か逆希薄化か判断する。

投資

■有価証券の減損
IFRSにおける減損の客観的な証拠は、債務者の財政的困難、契約違反、活発な市場の消滅、将来CFの減少。
誤答例:金融資産の公正価値が取得原価・償却原価を下回って下落
⇒償却原価法で記帳している場合は例外。

■有価証券 投資分類の変更
・売買目的が絡む変更 差額は当期の損益
・満期⇒売買可能 時価と償却原価との差額はその他包括利益
・売買可能⇒満期 変更に伴う損益をAccumulated other comprehensive incomeの残高と合計し、この合計額を残存期間で償却

■デリバティブ
基礎変数underlying⇒価格や指標など
想定元本nominal amount⇒取引数量など
バイファケーションbifurcation⇒主契約host contractから組込みデリバティブembedded derivative を分離する過程のこと

■公正価値ヘッジ
当期の損益として認識する。

■仕訳
社債がヘッジ対象で、銀行から固定金利8%160円を受け取り変動金利7%140円を支払う場合(差金決済)
Interest expense 160/Cash 160⇒社債利息の支払い
Cash 20/Interest expense 20⇒差金決済
⇒使用する勘定科目は同じ費用科目でOK

■公正価値オプションを選択した場合
売買目的と同じ会計処理。勘定科目はAvailable-for-Sale。

■持分法
20%以上保有していても重要な影響力を持っていなければ持分法は適用されない。
「利益」と「配当」のうち、投資損益は「利益」のみ影響。配当は投資勘定をそのまま減らす。

■持分法
償却資産に係る超過額については残存耐用年数に応じて償却され、その償却額は持分法投資損益勘定(income from investment)に借方計上される。 機械の時価が高かったら、償却費分、投資損益から引く。

■持分法
20%持ってても影響力なければ適用しない。

■その他有価証券評価差額金
→売却のときはreclassification adjustment勘定で振り戻し

税効果会計

■税効果 永久差異
・地方債の受取利息
・生命保険の掛金・受取金
・罰金

■税効果 適用税率
変更が確定している将来の適用税率(future enacted tax rate)

■IFRSにおける繰延資産負債の表示
IFRSでは非流動のみに表示する。原則、相殺せずに総額で表示する。
⇒改正:USGAAPでも同様に非流動。古いテキストを使っている場合は注意。

■税効果
税務上、保険や家賃は支払時に認識。前払した場合などは一時差異が発生

キャッシュフロー計算書

■キャッシュフロー計算書 当座借越
当座借越は、同一銀行に預金残高が存在する場合、相殺が可能。

■キャッシュフロー計算書 補足
非資金取引であっても、CFに影響を及ぼす取引は開示。
正答例:転換社債の転換、非貨幣資産の購入、ローンによる資産購入
誤答例:優先株式から普通株式への転換(資産・負債に影響を与えないため)

■キャッシュフロー計算書 区分
・USGAAP
営業CF 法人税支払、利息受取、利息支払、配当金受取
投資CF (投資元本のみ)
財務CF 配当金支払
・IFRSとの比較
受取利息 IFRSは営業/投資 US基準は営業
受取配当金 IFRSは営業/投資 US基準は営業
支払利息 IFRSは営業/財務 US基準は営業
支払配当金 IFRSは営業/財務 US基準は財務
法人税支払 IFRSは営業(例外あり) US基準は営業
売買目的の購入/売却 IFRSは営業 US基準は投資

■キャッシュフロー計算書 リース料支払
元本部分は財務、利息部分は営業

■キャッシュフロー計算書 法人税支払
間接法の場合、税金の「実支払額」は計算には使われず、補足情報として独立して報告される。

■現金主義ベースの売上高
=発生主義ベース売上高+期首AR-期末AR-消却額

企業結合

■企業結合 取得法のステップ
取得者の識別、取得日の決定、対価の決定、資産・負債・被支配持分の認識測定、のれんの認識測定
誤答例:見積財務諸表の作成

■企業結合 取得法 のれんの測定
非支配持分の公正価値=株式の公正価値×非支配持分比率 (全部のれん方式)
USGAAPの場合は 識別可能純資産×非支配持分比率 ではない!(購入のれん方式)
IFRSの場合は選択適用可。

■企業結合 取得する資産の価値に関する情報が不十分な場合
暫定的な見積金額で一旦計上し、1年以内に修正。
誤答例:簿価で一旦計上

■企業結合 取得関連費用
登録費用、発行費用は証券の簿価から控除。仲介手数料は費用処理。

■企業結合
取得企業ののれんを算出するとき、被取得企業に存在するのれんはゼロとして計算。

■企業結合
結合した年の連結利益は、単純合算とは必ずししも一致しない。期中取得や非支配持分の関係によるもの。

外貨建取引

■外貨ヘッジ
・未認識の確定契約unrecognised firm commitment⇒公正価値ヘッジと同じ処理
・売却可能有価証券⇒公正価値ヘッジと同じ処理
・外国為替予定取引⇒キャッシュフローヘッジと同じ処理
・外国事業への純投資⇒ヘッジ手段の為替予約から生じる損益はその他包括利益として計上
誤答例:認識済資産・負債のヘッジ⇒これは公正価値ヘッジ

■外貨ヘッジ 為替予約の期末評価
先物レートで評価。当期の損益として認識

■公正価値・キャッシュフローヘッジ
公正価値ヘッジ・・・固定利付債や未認識の確定契約
キャッシュフローヘッジ・・・変動利付債や将来の予定取引

外貨建財務諸表の換算

■在外子会社の換算
機能通貨=現地通貨の場合 カレントレート法で換算⇒差額はその他包括利益
機能通貨=報告通貨の場合 テンポラル法で再測定⇒差額は損益
上記のどちらでもない場合 テンポラル法で再測定してから、カレント法で換算

■在外子会社の換算 カレントレート法
資産負債は決算日レート
費用収益は取引日レート⇒実際は加重平均レート
払込資本は取引日レート
留保利益は累計(結果として各年の加重平均レート)

■在外子会社の換算 テンポラル法
⇒在外子会社の自立度が低い
⇒当初からドルで取引していたと仮定して作り直すイメージ
非貨幣性資産負債は取引日レート
貨幣性資産負債は決算日レート
その他はについてはカレントレート法と同様

■外貨換算
カレントレート その他の包括利益
テンポラルレート 損益
テンポラルレート→カレントレートの場合は、テンポラルレート換算の方だけ損益が発生する。注意。

IFRSの初度適用

■IFRSにおける会計方針の選定プロセス
1. 当該事象に特に適用するIFRSや解釈指針が存在するか
2. IFRSの類似の事項や概念フレームワークが存在するか
3. 類似のその他会計文書が存在するか

■IFRS移行
移行日は前年の期首日。
みなし原価として公正価値の使用も認められている。「活発な市場」のある投資不動産と無形資産のみ。

■IFRS初回適用
みなし原価deemed costは、「有形固定資産」と「活発な市場のある無形資産」のみ使用可能。
金融資産などはdeemed costを使用してはいけない。

会計上の変更と誤謬の修正

■会計上の見積りの変更 と 会計原則の変更が不可分の場合
見積りの変更として、当期以降の損益のみ修正する。

■減価償却方法の変更
会計原則の変更ではなく、会計上の見積りの変更として、
当期以降の損益のみ修正する。
retrospectiveではなくprospective。

■現金主義から発生主義への変更
⇒会計原則の変更ではなく、誤謬の修正

パートナーシップ

■パートナーシップ 加入の場合
・Bonus method⇒既存パートナーの持分が変わる。加入者の持分=(既存+投資)×持分比率
A600 B200 のところにC150投資して、20%の持分を得た場合、
Cの持分は190となる。(600+200+150)*20%=190
Cash150 、A持分B持分40/C持分190
・Goodwill method⇒既存パートナーの持分は変わらない。加入者の持分=方程式で調整
A600 B200 のところにC150投資して、20%の持分を得た場合、
Cの持分が20%になるように調整すると200となる。(600+200+X)*20%=X
Cash150 、のれん50/C持分200
なお、のれんは式組まなくてもすぐ計算可。(600+200+190)-190/0.2=50

■パートナーシップ 脱退の場合
・Bonus method
持分500のパートナーCが800受け取って脱退した場合
A持分200 、B持分100/C持分300   ⇒(持分比率ではなく損益分配比率)
C持分800/Cash800
・Goodwill method
持分500のパートナーCが800受け取って脱退した場合
Goodwill 600 /A持分200 、B持分100 、C持分300
⇒全員の持分を増加させのれんを認識(持分比率ではなく損益分配比率)
C持分800/Cash800

■Bonus method
識別不能資産(=のれん)unidentifiable assetは認識しない。

■Goodwill method
当事者以外の持分が増加することはあるが減少することはない。

■パートナーシップ 解散
資産の評価損益は持分比率ではなく損益分配比率で按分。

■パートナーシップ 株式会社化
のれんも普通の資産と同様に移転してしまえばOK。

その他の論点

■個人財務諸表
・貸借対照表statement of financial condition
・正味財産変動表statement of change in net worth
の2点のみ。
見積時価で評価する。
大部分を占める事業は資産負債合算して1つの勘定で別建表示。
見積所得税の差額は負債と純資産の間に表示。

■中間財務諸表
IFRS 60日以内 精選された注記も必要
US 40日以内(小さい会社は45日)Form 10-Q
法人税はこれまでの要計上額-支払済金額 (工事進行基準と同じ計算方法)

■セグメント情報の開示
開示情報の特定方法=マネジメントアプローチ
共通費や部門間費用はわざわざ配賦して計算に含めなくてよい。業績評価や意思決定に使うものと同じでよい。
1.数量基準
・総収益の10%以上(内部売上含む)
・営業損益(+-大きいほうの絶対値)の10%以上
・総資産の10%以上(内部債権債務含む)
2.75%テスト
連結収益の75%以上になるまで追加(内部取引除く)
3.10セグメントテスト(非強制)

■普通株主資本利益率(=デュポンシステム)
分子=net income-「優先配当」
分母=普通株主資本の「平均値」

■当座比率 quick ratio  acid-test ratio
分子=Cash+A/R+Marketable securities
分母=Current liablities

■比率分析
売上返品を行った場合、当座比率は若干減少する。
⇒売上/AR 100   商品 95/売原

■回転日数
売上債権回転日数Number of days’ sales in average receivable
=365/売上債権回転率
棚卸資産回転日数Number of days’ supply in average inventory

公会計:ファンド会計

■公会計 Government-wide
Statement of net asset
Statement of activities

■公会計 Governmental funds
Balance sheet
Statement of revenue,expenditures,and changes in fund balances

■公会計 Proprietary funds
Statement of net assets or balance sheet
Statement of revenues,expenses,and changes in fund net assets
Statement of cash flows

■公会計 Fiduciary funds
Statement of fiduciary net assets
Statement of changes in fiduciary net assets

■政府会計区分governmental fund
道路の設置・・・資本資産取得ファンドcapital project fund
道路の補修・・・特別収入ファンドspecial revenue fund

公会計:政府の財務報告

■報告主体reporting entity
報告主体を決定する判断基準は、財務的なアカウンタビリティfinancial accountabilityである。

■構成単位component unit
市に紐づく学校区、等。
構成単位は財務諸表において原則別欄表示discrete presentation。
合算する場合は一つの経済的実体one economic entityであること。

■包括年次財務報告書comprehensive annual financial report CAFR
以下の3つで構成されている。
・導入セクションintroductory
・財務セクションfinancial・・・MD&A、基本財務諸表(government-wide、fund)、監査報告書、MD&Aを除く必須補足情報
・統計セクションstatistical・・・15の統計表

■注記
注記は財務諸表と一体不可分integral part of FS の構成要素。必須補足情報とは別物。
必須補足情報は注記の直後に含まれる。

■政府全体活動計算書governmental-wide statement of activities
目的は業務上のアカウンタビリティoperational accountabilityを提供すること。

■正味資産計算書statement of net asset
proprietary fund が作成する正味資産計算書は、内部サービスファンドの活動は合算して1つの項目として表示する。
net assetは以下の3区分に分類される。
・invested in capital asset,net of related debt
・restricted net assets
・unrestricted net assets

■政府全体正味資産計算書government-wide statement of net asset
・amount of capital asset
⇒取得原価―累計額
・amount of capital asset reported in net asset section
⇒取得原価―累計額―関連する負債

■debt service fund
長期債務を返済するための入金はここへ。
governmental fundに分類(in connection with)する。
・一般ファンドからの入金⇒移転となる。
cash / transfer in-general fund
・元本と利子の返済⇒支出となる。
expenditure-principal / cash
expenditure-interest /

■Internal service fund
government-wide ではgovernmental activitiesに入る。business-typeではない!

■fiduciary fund
government-wide F/S では記載されない。

■agency fund
fiduciary fundに含まれる。損益発生しない。そのため、変動計算書も不要。

■公会計のキャッシュフロー計算書
4区分。財務活動が資本投資capital investmentに関連するかしないかで2つに分かれる。
利息や配当は営業活動ではなく、IFRSと同様に投資CFや財務CFとなる。
capital investmentに関連する取得・売却は、投資CFではなく、上記の財務CF。
capital investmentに関連しない投資(株式等)のみが投資CFとなる。
政府のCFは直接法のみ。(非営利の場合は選択可)
資本拠出capital contributionや特別財源債revenue bonds発行は財務CF。
顧客からの現金受取が営業CF。
資本形成は財務CF、単なる修理は営業CF。

■収入revenue
一般ファンドにおける収入は、移転や債券発行以外の財務資源の増加。

公会計:予算会計

■予算会計における期首仕訳
estimated revenue / appropriations 、budgetary fund balance(差額)

■予算会計における期中仕訳
・発注残
encumbrances 100 / budgetary fund balance―reserved for encumbrances 100
・受領時⇒振り戻し(期末参照)&実支払
(budgetary fund balance―reserved for encumbrances 100 / encumbrances 100)
expenditures 90 / vouchers payable 90

■予算会計における期末仕訳
・期首の振り戻し
appropriations 、budgetary fund balance(差額)/ estimated-revenue
・実績値の締め切り
revenue等 /encumbrances 、expenditures等 、unassigned fund balance(差額)
・encumbrance残高をassignedへ充当
fund balance―unassigned/ fund balance―assigned

公会計:政府型活動 収入・収益・支出・費用の認識

■非交換性取引
・賦課imposed
⇒財産税
・交換性取引より派生taxes assessed on exchange transaction (derived)
⇒所得税、ガソリン税motor fuel tax
・政府強制government-mandated
mandatedと記載あるもの。受け取ることすら拒否できない。
受領要件が満たされる前に受け取った場合は繰延流入deferred inflow of resources。時間要件等。
・任意voluntary
使途が指定されていても、受け取りを拒否できるのであればこっち。

■例外的な交換性取引
許認可料license fee等。交換性取引(その他の収益・支出)として処理。
その他の収益・支出は現金主義であり、期間割はしない。

■財産税の賦課
property tax receivable / property tax revenue、 allowance for~
⇒収入は回収不能見積額を引いた純額。(期末より60日に回収可能な場合のみ)
⇒期末より60日以内に回収できない分はdeferred inflow of resources
※NPOの場合、回収できないときはtenporarily restricted revenue
⇒政府全体FSの場合、期末より60日以内に回収できない分もrevenueだが、回収不能見積額はrevenueから差し引く。

■売上税の前受
販売日基準で収益認識。
納税者から未回収であっても、州政府から当年度売上分の売上税を前受して当年度に支出している場合は、当年度の収入とする。

■棚卸資産の購入
【purchase method】
購入時 supplies expenditure / account payable
期末時 supplies inventory / fund balance- non-spendable
【comsumption method】
購入時 supplies inventory / account payable
期末時 supplies expenditure / supplies inventory

■前払費用prepaid items
・期間配分法allocation method
・非期間配分法non-allocation method
選択適用可。政府全体F/Sの場合はallocation methodのみ。

公会計:政府型活動 資本資産取得と長期債務処理

■社債
・発行時
cash / other financing sources-installment notes proceeds
・支払日
debt service; principal-expenditure /cash
debt service; interest-expenditure /
⇒債権利子については現金主義。月割しない。

■ファンド間取引
・互恵的reciprocal interfund activities
サービスの提供等。収入、支出として処理。
・非互恵的nonreciprocal interfund activities
ファンド間の助成金等。移転として処理。
⇒他の行政単位からcapital project fundが受け取った補助金はrevenue。

■債権のプレミアムの移転
予算は額面金額が上限。プレミアムは将来の返済に回される。
なお、ディスカウントの場合は、一般ファンドから資金補填する。
・発行時 プレミアムの場合
cash 105 /other financing sources-bond proceeds (face) 100
/ other financing sources-bond proceeds (premium) 5
・移転時 プレミアムの場合
other financing use-nonreciprocal transfer(to debt service fund) 5 /due to debt service fund 5
⇒移転金額からは、社債発行費を差し引く。
⇒政府:社債発行費はexpenditure

■債券発行時の受取額
消費時期に関わらず、その他資金流入other financing sources。

■他の行政単位からの補助金
capital project fundが他の行政単位から受け取った補助金はrevenue。

■特別賦課金
special assessments

公会計:政府型活動 その他の論点

■蒐集品collectibles
原則は資産計上して償却。要件に該当する場合は資産計上も減価償却も不要。
・利益目的でない
・担保にされず保全されている
・売却収入は別の蒐集品の購入に充てる
NPOの場合は、この場合は会計処理しなくてもよい。会計処理してもよい。

■修正アプローチmodified approach
修正アプローチを採用した場合、infrastructureについては減価償却が不要。保全コストは費用計上し、一定の情報を開示。
・標準アプローチstandard approach
償却する。保全コストも計上。整備状態は開示しない。
・修正アプローチmodified approach
償却しない。保全コストは費用。整備状態は開示する。

■リース開始時の仕訳
expenditure / other financing sources
⇒政府か否かで仕訳が異なるので注意。

■埋立処理場コスト
閉鎖・閉鎖後のコストはcapital assetにはならず、未払債務のマイナスとなる。

■自家保険self-insurance
保険料premium決定の際は、
・実際の損失をカバーすること。
・潜在的な大災害を織り込んでもOK。
なお、市場価格と競合しなくてもよい

■agency fund
fiduciary fundに含まれる。損益を発生させないこと。
差額や手数料が出たら、due to XXX fund

■government-wide financial statements 移転
政府全体財務諸表 (government-wide financial statements)においては、資金の移転(transfer)は政府型活動(governmental activities)と事業型活動(business-type activities)との間で行われる場合のみ計上される。政府型活動(governmental activities)内で行われている資金の移転 (transfer)は、相殺消去される

公会計:非営利組織

■NPO 収益
使途制限や時間制限があっても収益として処理する。unrestricted、temp、perma
組織内部による使途指定は、使途制限無しとして扱う。
たとえ年度内に費消しても、最初tempでもらったrevenueはtempの区分で計上。

■NPO 寄付基金endowment
原則、permanentに区分。準寄付基金quasi endowmentはunrestrictedに区分。

■NPO 財務諸表
・財政状態計算書又は貸借対照表 statement of finaicial position or balance sheet
・活動計算書
・CF計算書

■NPO 活動計算書
収益費用利益損失と再分類reclassificationが報告される。
財源はunrestricted tenp permaの3区分で、それぞれの正味資産の変動は必ず報告される。
費用はunrestrictedの区分のみ発生。
他の組織への補助金は費用として計上。
費用は、program service(本業)、supporting service(他)別に計上する。
FS上、あるいは注記において費用は機能別functionalに分類する。

■NPO 任意の健康福祉団体voluntary health and welfare organization VHWO
機能別費用計算書の開示が要求されている。

■NPO キャッシュフロー
⇒直接・間接に任意。3区分。
使途制限のない収入は営業CF。
長期の使途制限のある収入は財務CF。
一時拘束は財務CFではない。
使途制限のある投資利益も財務CF。
使途制限通りに支出した場合は投資CF。
期限付きかどうかの判断以外は一般企業のCFと同じ。利息や手数料は営業CF。
政府だけが特殊で、利息や手数料は投資CFや財務CF。USGAAP≒NPO  IFRS≒政府
減価償却は営業CFを出すための調整項目(間接法が認められているため)
前年度に誓約があり、今年に入金&支出した場合、当年度はtempの減少となる。注意。

■NPO 金融資産
金融資産は全面時価評価。償却原価などは使わない。例外として持分法には従う。
個人とNPOの金融資産は全面時価評価。
・仕訳 (元本にtemp投資制限あり、Gainには制限なしの場合)
<temp>投資時
investment 100 /cash 100
<unrestrict>期末評価時
investment 5 / gain 5
<temp>売却時
cash 100 /investment 100
<unrestrict>売却時
cash 5 /investment 5

■NPO 誓約pledge
・誓約を受けたとき
<temp>
receivable / revenue  ※1年を超えるものは現在価値に割引く。
・受け取ったとき(時間制約解除)
<temp>
cash / receivable
reclassifications / cash
<unrestricted>
cash / reclassifications

■NPO 無償提供されたサービス
非財務資産を作り出す場合、または特殊技能の場合は 費用/収益 を計上。
上記以外のものは会計処理なし。

■NPO 蒐集品collectibles
・利益目的でない
・担保にされず保全されている
・売却収入は別の蒐集品の購入に充てる
NPOの場合は、この場合は会計処理しなくてもよい。会計処理してもよい。
政府の場合は、原則は資産計上して償却だが、要件に該当する場合は資産計上も減価償却も不要。

■NPO 制約と条件
restriction=収益(temp等)
condition=負債。前受金。(条件付き約束conditional promise)

■NPO 条件付き約束
集めた金と同額払う。最大100万円まで払う。という約束の場合。
・期末までに50万集めた。
receivable / revenue 50万のみ計上。

■NPO 仮受寄付金pass-through contributions
組織が代理人agentや受託人trusteeとして機能する場合は、収入でなく負債。
寄付先や物を指定されており、裁量権が無ければこれらに該当。

■retained earning
政府会計では一切使わない用語なので、選択肢に出てきた場合は除外。

公会計:非営利組織 医療法人と大学

■NPO 私立大学
授業料の減額については、奨学金scholarships、fellowshipsなどのように対価がない場合は収益のマイナスとして処理する。
student graduate assistantshipsや従業員等、労働の対価としての値引きの場合は費用となる。両建て。

■NPO 公立大学
政府型活動のみ wideF/S fundF/S が必要
事業型活動のみ fundF/S が必要⇒実際はほとんどこの区分に該当する。
両方の活動    wideF/S fundF/S×2 が必要
Notes RSI(required supplymentary) はすべての活動において必要

■NPO 制約からの解放
使用により解放されたものも、制限から解放された正味資産として報告される。

■NPO 医療法人 業績評価指標performance indicators
業績評価指標performance indicatorsから独立して別個に報告すべき項目
・資本取引
・制限付き寄付
・制限付き投資収益
・長期性資産の寄付
・売買目的有価証券以外の未実現損益
・異常項目
⇒売買目的有価証券の評価益は、業績評価に含める。
⇒制限が解除されたものも業績評価に含める。
業績評価指標performance indicators=費用損失を超える収益利益revenues and gains over expense and losses
業績評価指標performance indicators≒営業利益operating income

■NPO 医療法人 診療サービス収益
総診療収益gross patient service revenue から、契約上の調整contractual adjustmentや職員に対する割引discounts to hospital employeesを差し引いて、正味診療収益net patient service revenue を求める。

■NPO 医療法人 Capitation agreement
人員割での契約。会社向け診療など。
正味診療収益とは区別して報告。注記でもこのような特殊な収益を開示。

■NPO 医療法人 慈善診療
会計処理なし。開示は行う。

■NPO 医療法人 会計処理
・収益認識
receivable / revenue⇒全額を収益として計上。
・貸倒引当
bad debt expense / allowance⇒診療収入からの減額ではない。
・契約上の調整
contractual adjustment / allowance⇒診療収入からの減額ではない。

■NPO 医療法人 費用分類
FS上、費目別か機能別を選択可。
費目別を選択した場合は機能別を開示する必要がある。

■大学
私立大学の会計基準はFASBの管轄になっているため原則として企業会計の会計基準がそのまま適用される。一方で、公立大学はGASBの管轄下にある。

まとめ

以上、FARの学習論点暗記メモをご紹介しました。

以下のページも是非ご覧ください。
>>USCPA各科目の学習ボリューム・難易度について(FAR、BEC、AUD、REG)