【USCPA】FARの出題範囲・試験対策・学習方法

このページでは、USCPA試験のFAR科目の出題範囲や試験対策、学習方法について解説します。

以下の情報を参考に、最小限の労力で効率良く試験をクリアしていただければと思います。

以下のページも合わせてご覧ください。
>>USCPA(米国公認会計士)とは?USCPAに関する基本情報総まとめ!

>>USCPA試験の勉強方法総論
>>【USCPA】FARの学習論点暗記メモ

FARの出題範囲について

USCPA試験のFARの出題範囲としては、日商簿記検定1級の財務会計+アメリカの公会計(政府、非営利組織)と考えていただければと思います。

配点としては、日商簿記検定1級の財務会計にあたる部分が概ね80%、アメリカの公会計が残りの20%程度を占めます。

こうして見てみると、なかなか試験範囲が広いように感じるかもしれませんが、基本的な論点を聞いてくる設問がほとんどで、出題のレベルとしてはそこまで高くありません。

日商簿記検定のように、重箱の隅を突くような出題はほとんどありません。

財務会計については、公認会計士試験や税理士試験、日商簿記検定1級との間では、ある程度出題範囲が重複しています。

既にこれらの試験に合格している受験生は、会計用語を英語で覚え、日本基準・USGAAP・IFRS間で異なる論点だけを押さえておけば、試験対策としては問題ありません。

公会計については、政府会計と非営利組織(NPO)に関する会計処理を学習します。

恐らくほとんどの皆さんが初学の分野かと思います。

ファンド会計の考え方は少し特殊で、最初は取っつきにくいかもしれません。

しかし、公会計の部分を捨てるのは危険です。配点も20%と大きいのでなかなか侮ることができません。

勉強すれば点はスコアは伸びる分野ですので、理解してしまえば充分に得点源となります。

しっかりと内容を理解した上で、試験に臨むようにしてください。

また、FARは他の科目に比べて基準改正のあおりを受けやすい科目です。

日本だけでなく、米国でもIFRSへのコンバージョンが急速に進められているためです。

最新のテキストで学習を進める人は問題ありませんが、古いテキストで独学する受験生は注意が必要です。

数年前のテキストを使うのであれば、現在の会計基準と異なる点がいくつか含まれているかと思いますので、各機関のウェブサイトで最新の会計基準改正についてはしっかりと押さえておきましょう。

FARの試験対策・学習方法について

次に、FARに合格するための学習方法です。

基本的には、次のような流れで学習を進めていくことをお勧めします。

1. テキスト学習で知識をざっとインプットする。
2. 学習した章ごとに専門学校の問題集の問題を1回解く。
3. 専門学校の問題集の全問題を2回連続で正解できるまでひたすら解く。

2回連続で正解した問題についてはもう既に理解しているはずなので、これ以上同じ問題を解く必要は無いかと思います。

テキストも、一度インプットが終わったら基本的には再度開く必要は無いでしょう。

重要な暗記ポイントや問題集を解いていて間違えてしまったポイントは、全てスマホなどのメモアプリに記録しましょう。

記録したメモは、テキストを広げられないような通勤時間などのスキマ時間に何回も眺めて、知識をしっかりと定着させてください。

アメリカ人受験生は日本人に比べて計算問題があまり得意ではない傾向があると言われています。

会計の前提知識をある程度持っている受験生であれば、粗削りの試験対策でも合格ラインには問題無く到達します。

アメリカの公会計については、ほとんど全ての受験生が知識ゼロの状態かと思いますが、配点は全体の20%程度を占めます。

そこまで配点が大きいという訳ではありませんが、差が付きやすい分野なので、公会計だけはしっかりと押さえた上で受験に臨むことを強くお勧めします。

FARのテキストや問題集のボリュームは4科目中1、2を争う多さですが、勉強の負荷は比較的少ない科目です。

中を開いてみるとほとんどが説明用の図表や計算過程でスペースが取られているだけですので、実質的に覚えなければならない論点はそれほど多くはありません。

合格難易度も4科目中で最も低い科目かと思います。

テキストを使ってのインプットは出来る限り手短に終わらせてしまい、問題集を使って問題演習を中心とした学習に早めに移行しましょう。

また、FARは計算問題が多いので、AUDやREGのように難解な英文読解も必要ありません。

問題文も短いので、英語が苦手な日本人でも試験時間は余るかと思います。

Wiley等の洋書の問題集を使用せずとも、専門学校のテキストと問題集だけで合格レベルに達することができますし、それどころか充分おつりが返ってくるほどの難易度レベルです。

しかし難易度こそ低いものの、USCPA試験の勉強の感覚を掴んで、他の科目の学習に必要な基礎知識を身に付けて次の科目へ繋げるという意味では、FARは非常に大きな意味を持つ科目かと思います。

まずはこの第一歩目を確実に合格した上で、他の科目への弾みを付けてください。

まとめ

以上、USCPA試験のFAR科目の出題範囲や試験対策、学習方法についての解説でした。

それほど難易度が高くない科目ではありますが、油断せず学習を進めて、合格を着実に勝ち取られることをお祈りしております。

以下のページも合わせてご覧ください。
>>USCPAの試験科目(FAR、BEC、AUD、REG)について