このページでは、「仮定法」「仮定法過去」「仮定法過去完了」の違いについて詳しく解説していきます。
高校英語における非常にややこしいポイントですが、一度理解してしまえばその後は得点源にできるかと思います。
押さえるべきポイントを確実に押さえて、しっかりと理解しておきましょう。
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「仮定法」「仮定法過去」「仮定法過去完了」の違い
まずは、この英文を訳してみてください。
1. If it is sunny tomorrow, I will go shopping.
いかがでしょうか。
「もし明日晴れならば、私は買い物に行く。」という意味になります。
これは未来の「仮定法」なので、中学英語の学習範囲です。
便宜上、これ以降は「仮定法未来」と呼ぶことにしましょう。
未来のことを話していますが、Ifの後は未来形ではなく「現在形」になっています。
この点を覚えておいてください。
それでは、ここからは高校英語の学習範囲に移ります。
以下の2つの英文を訳してみてください。
2. If it were sunny, I would go shopping.
3. If it had been sunny, I would have gone shopping.
いかがでしょうか。
2番の英文は「仮定法過去」で、「もし(現在が)晴れならば、買い物に行くのに。」という意味になります。
また、3番の英文は「仮定法過去完了」で、「もし(過去が)晴れだったならば、買い物に行ったのに。」という意味になります。
もし正確に訳せなかった場合は、下の章を読み進めるようにしてください。
「仮定法未来」「仮定法過去」「仮定法過去完了」の注意点
ここで、注意すべきポイントが2つあります。
まず、1つ目のポイントです。
1番の例文においては未来の話をしているので、現実が「晴れ」になるかどうか分かりません。
しかし、2番と3番の例文においては現実は「晴れ」ではありませんでした。
つまり、「仮定法過去」と「仮定法過去完了」の場合は、現実とは異なることを仮定して会話をしているのです。
1. If it is sunny tomorrow, I will go shopping.
仮定法未来「もし明日晴れならば、私は買い物に行く。」
2. If it were sunny, I would go shopping.
仮定法過去「もし(現在が)晴れならば、買い物に行くのに。」
3. If it had been sunny, I would have gone shopping.
仮定法過去完了「もし(過去が)晴れだったならば、買い物に行ったのに。」
次に2つ目のポイントです。
そもそも「仮定法過去」「仮定法過去完了」という名称そのものがややこしいのですが、
「仮定法過去」は「現在」のこと
「仮定法過去完了」は「過去」のこと
について、会話をしているということを押さえておいてください。
「仮定法過去」と「仮定法過去完了」の構文
先ほど登場した3つの構文をまとめると、次のようになります。
1. If it is sunny tomorrow, I will go shopping.
仮定法未来 ⇒ 未来のことで未確定
「もし未来が~なら、~だ。」
If+主語+動詞原形, 主語+will+動詞原形.
2. If it were sunny, I would go shopping.
仮定法過去 ⇒ 現在のことで確定済(現実とは異なる)
「もし現在が~なら、~なのに。」
If+主語+動詞過去形, 主語+would+動詞原形.
3. If it had been sunny, I would have gone shopping.
仮定法過去完了 ⇒ 過去のことで確定済(現実とは異なる)
「もし過去が~だったら、~だったのに。」
If+主語+had+動詞過去分詞形, 主語+would+have+動詞過去分詞形.
なお、「would」の部分は「could」や「might」になることもあります。
このままでは覚えにくいので、もう少し簡単に覚えてみましょう。
未来の話(未確定) ⇒ If+現在, 未来.
現在の話(確定済) ⇒ If+過去, would+現在.
過去の話(確定済) ⇒ If+過去完了, would+現在完了.
いかがでしょうか。
覚えるときのポイントとしては以下の3つです。
・現実とは異なる話をするときは「would」を付ける
・「if」節の時制を一段階昔にスライドさせる
・「過去の話」は、「現在の話」を「完了形」にする
現実とは異なる話をするときは、「would」を付けましょう。
現在の話をしている「仮定法過去」と、過去の話をしている「仮定法過去完了」には、「would」が付きます。
なお、その他に「could」や「might」が付くこともあります。
また、「未来の話」をするときは「If+現在, 未来.」、「現在の話」をするときは「If+過去, 現在.」というように、「if」節だけを一段階昔にスライドさせましょう。
このルールで考えると、「過去の話」をするとき(仮定法過去完了)は「If+過去の過去, would+過去」となってしまいそうですが、実際には「If+過去完了, would+現在完了.」となります。
「過去の話」は、「現在の話」を単純に「完了形」にするだけで良いと覚えておきましょう。
前半部分の「過去の過去」、つまり「大過去」のことは「過去完了」で表現することになります。
また、「if」節でない後半部分はこのルールで考えると「過去」になってしまいますが、この部分は「現在完了」になるため注意してください。
基本的にはこれらの3つの法則さえ覚えておけば、難解な構文を丸暗記しなくても問題無く対応することが可能です。
まとめ
以上、「仮定法」「仮定法過去」「仮定法過去完了」の違いについて解説してきましたが、いかがでしたか。
このページが皆さんの参考になれば幸いです。
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