このページでは、TOEICスコアをもっと効率的に引き上げるためには、リスニングセクション・リーディングセクションのどちらを重点的に勉強すべきか、という点について解説しています。
TOEICのリスニング問題とリーディング問題では、各受験者のスコア分布が大きく異なりますので、それぞれの特性を掴んだうえで戦略的に勉強時間を配分する必要があります。
スコアが上がりやすい方だけを集中して勉強することで、限られた時間で最大限のスコアアップを狙うことができます。
就職活動や昇進試験を控えている人など、時間があまり残されていない中で出来るだけスコアを伸ばしたいと考えている皆さんは、是非参考にしてみてください。
なお、TOEICテストに関しては、以下のページも合わせてご覧ください。
>>TOEICの年齢別・国別平均スコアは?公式試験データをまとめてみた
>>就活生必見!入社にTOEICスコアは何点必要?各企業の採用基準をまとめてみた
TOEICはリスニング・リーディングのどちらを重点的に勉強すべき?
さて、本題です。
リスニングかリーディングのどちらを集中的に勉強すべきかという点ですが、これに対する答えは人によって異なります。
TOEICのスコア分布データ
まずは、以下のスコア分布データをご覧ください。
このデータは直近のTOEICテストの受験者データです。
年度や受験回ごとに若干のバラつきはありますが、平均するとほとんど以下の数値に近い得点分布になっています。
リスニング=「L」、リーディング=「R」、合計=「合」 とします。
上位5% L:460 R:420 合:880
上位10% L:430 R:390 合:820
上位20% L:400 R:350 合:750
上位30% L:370 R:320 合:690
上位40% L:340 R:290 合:630
上位50% L:320 R:260 合:580
いかがでしょうか。
実は、全体的にリーディングよりもリスニングの方がスコアが高い傾向にあるんですね。
リスニングで450点は上位7%程度なので頑張ればなんとか取れるかもしれません。
しかし、リーディングで450点を取るのは上位2%程度なので至難の業ということが、表から分かりますね。
また、上位層に行けば行くほど、リスニングとリーディングの点差が小さくなっていきます。
上位50%の層ではリスニングとリーディングの差は60点ですが、上位5%の層になるとリスニングとリーディングの差は40点になりますね。
つまり、リスニングは出来る人と出来ない人の差が付きにくく、逆にリーディングは出来る人と出来ない人の差が付きやすい科目と言えます。
リスニング・リーディングのどちらを重点的に勉強すべき?
さて、このような状況を踏まえて、リスニング・リーディングのどちらを重点的に勉強すべきか、考えてみましょう。
例えば現在のスコアが、リスニング350点・リーディング350点、合計で700点の人がいたとします。
この人の場合、表を見るとリスニングは上位40%、リーディングは上位20%に入っていますね。
上位5% L:460 R:420 合:880
上位10% L:430 R:390 合:820
上位20% L:400 R:350 合:750
上位30% L:370 R:320 合:690
上位40% L:340 R:290 合:630
上位50% L:320 R:260 合:580
一般的に勉強というものは、上位40%から上位30%に成績を上げるよりも、上位30%から上位20%に成績を上げるほうが難しくなります。
上位20%から上位10%や上位5%に成績を上げることは更に難しく、非常に多くの勉強時間が必要となります。
そのため、この人の場合は、まずは上位40%に留まってしまっているリスニングを重点的に勉強する方が効果的です。
つまり、リスニングのスコアが350点(上位40%)から400点(上位20%)になるまでは、リスニングを集中的に勉強しましょう。
上位5% L:460 R:420 合:880
上位10% L:430 R:390 合:820
上位20% L:400 R:350 合:750
上位30% L:370 R:320 合:690
上位40% L:340 R:290 合:630
上位50% L:320 R:260 合:580
リーディングは上位20%を取れる能力があるのですから、リスニングだって上位20%を取るために必要な英語知識はあるはずです。
この人の場合は、少し勉強すればリスニング400点(上位20%)・リーディング350点(上位20%)、合計750点に達することができるはずですね。
逆に、現在のスコアがリスニング400点・リーディング300点、合計で700点の人の場合はどうでしょうか。
リスニングは上位20%、リーディングは上位40%に入っている訳ですから、リスニングの点を伸ばそうとするよりも、リーディングを上位40%から上位20%に引き上げるほうが簡単ですね。
上位5% L:460 R:420 合:880
上位10% L:430 R:390 合:820
上位20% L:400 R:350 合:750
上位30% L:370 R:320 合:690
上位40% L:340 R:290 合:630
上位50% L:320 R:260 合:580
この場合はリーディングが上位20%の350点に達するまでは、リーディングだけを集中特訓する方が効果的と言えます。
なお、リスニングとリーディングのどちらも同じくらいのポジションにいる場合は、両方を満遍なく勉強することが最も効果的となります。
まとめ
以上、TOEICスコアをもっと効率的に引き上げるためには、リスニング・リーディングのどちらを重点的に勉強すべきか、という点について解説してきました。
勉強すべき分野を間違ってしまうと、スコアはなかなか上がりません。
いくら勉強してもスコアが上がらないと勉強自体がつまらなくなって、モチベーションも下がってしまいますよね。
皆さんも是非、自分のスコアと上記の表を照らし合わせてみて、スコアの上がりやすい方を重点的に勉強するようにしてください。
以下のページで、リスニングに関して詳しく紹介していますので、是非ご覧ください。
>>TOEICリスニングは先読みテクニックだけで50点スコアアップする!
>>リスニング嫌いの人必見!英語のリスニングスキルを伸ばすためのコツとは?