このページでは、英語の文章を書く場合における改行のルールについて解説していきます。
英文を作成していて、どのタイミングで改行すべきか分からなくなってしまうことが多々あるかと思います。
このページを参考に、違和感の無い英文を作成できるようになりましょう。
以下のページも是非どうぞ。
>>英語を縦書きする場合のルールを解説!アルファベットの向きは?
英語・英文における改行すべきタイミングとは?
それでは早速、英語・英文における改行すべきタイミングを解説していきます。
なお、ここで言うところの「改行」とは、文章が右端に到達したために自動的に次の行に移ることではなく、途中でEnterキーや改行キーを押して自分の意思で次の行に進むことを言います。
結論から言いますと、日本人は英文を書く際に改行しすぎです。
枕草子を例に、まずは良い例と悪い例を見ていきましょう。
良い例
悪い例
いかがでしょうか。
上が良い例、下が日本人に典型的な悪い例です。
英語の苦手な私たちにとっては、たくさん改行をすることで区切りが分かりやすくなり、訳しながら読むのが楽になるかもしれません。
しかし、ネイティブにとっては目を右から左へ動かす回数が多くなり、逆に読むことが大変になってしまいます。
また、文章が縦に長くなってしまうことも、ネイティブ的にはあまり良く思われません。
上の2つの例では、悪い例は良い例の1.5倍ほどにまで文章の縦の長さが膨れ上がってしまっていますね。
そのため、出来る限り以下の法則に従って改行をするようにしましょう。
文章の途中で改行をしない
文章の途中ではなく、文章の終わりで改行しましょう。
カンマ(,)で改行することは避け、ピリオド(.)の後で改行してください。
これらは当然のことではありますが、出来ていない人も案外多いように思います。
なお、詩の場合は文章の途中で改行することもあるので一部例外はあります。
しかし、基本的には文章が完結したタイミングで改行をすることを心掛けましょう。
パラグラフ(段落)の途中で改行をしない
パラグラフ(段落)の途中ではなく、パラグラフの終わりで改行しましょう。
上の良い例で言うと、春夏秋冬の4つのパラグラフで構成されており、各パラグラフの最後に1回ずつ改行をしています。
文章を組み立てる際、英語では「one paragraph, one topic」とも言われます。
ひとつのパラグラフの中に伝えたいこと(トピック)はひとつだけ入れるようにして、意味のまとまりごとに改行するようにしましょう。
パラグラフとパラグラフの間は1行空ける
ビジネスでよく使われるアメリカンスタイルの場合、パラグラフとパラグラフの間は1行空けて文章を綴っていきます。
つまり、エンターキーや改行キーは各パラグラフの終わりにそれぞれ2回入力することになります。
ちなみに、ブリティッシュスタイルの場合はパラグラフ同士の間を1行空けるのではなく、パラグラフの冒頭にインデント(4文字程度の字下げ)を入れます。
インデントを入れる際は半角スペースを打ち込んでも良いですし、パソコンであれば「tabキー」も使うことができます。
ブリティッシュスタイルの使用頻度はあまり高くありませんが、このような表記方法もあるということは覚えておくと良いかと思います。
アメリカンスタイル
ブリティッシュスタイル
1つの文章だけで改行をしない
この点は、日本人が最も出来ていないポイントかと思います。
日本語の文章を打つ時の癖でどうしても1つの文章ごとに改行してしまいがちですが、ネイティブにとっては違和感を覚えてしまいます。
長文を記述する際には1つの文章だけで改行をしない、つまり1つのパラグラフは最低でも2文以上で構成するようにしましょう。
なお、このポイントは、論文やエッセイといったアカデミックな文章を作成する際の注意点になります。
ビジネスにおけるEメールのように、短い要件の文面であればそれほど気にしなくても良いでしょう。
単語の途中で改行する場合はハイフンを使う
上で紹介したように、原則としては文章の終わりで改行を行います。
しかし紙面のスペースの都合上、どうしてもやむを得ず単語の途中で改行しなければならない場合はハイフン(-)を使って1つの英単語であることを表現します。
例えば、「interesting」という単語の途中で改行をしなければならない場合は、
(前略) inter-
esting (後略)
となります。
この場合のルールとしては、音節の切れ目で改行しなければなりません。
「interesting」という単語の音節は「in/ter/est/ing」に分けられますが、音節の切れ目以外の場所で改行することはできません。
また、ハイフンは改行する英単語の前の部分に付けます。
「inter-」や「interest」となることはあっても、「-esting」や「-ing」になることは無いので注意しましょう。
ちなみに、人名や地名といった固有名詞はハイフンでの強制改行ができません。
頭の片隅に入れておいていただければと思います。
状況に合わせて分かりやすい改行を
これまで、改行における原則ルールをつらつらと述べてきました。
しかし、結局は状況や相手に合わせて分かりやすく文面を組み立てることが最も大切です。
例えばビジネスメールを作成する際、メールの送信先にネイティブが多く含まれるなら原則的な改行ルールで文章を組み立てた方が良いかと思います。
しかし、日本人が送信先に多く含まれるような場合は、原則通りに文章を組み立てるのではなく、あえて改行を多用した方が読みやすく好評だったりもします。
このように、改行ルールはあくまで目安に過ぎず、絶対的なものではありません。
文章を読む人の気持ちを考えて、相手が読みやすいように柔軟に対応していただければと思います。
まとめ
以上、英語の文章を書く場合における改行のルールについて解説してきましたが、いかがでしたか?
このページが少しでも皆さんの助けになれば幸いです。
以下のページにも是非お越しください。
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