USCPAという資格のコストパフォーマンスについて

このページでは、USCPAという資格のコストパフォーマンス、費用対効果について書いていきます。

結論から言えば、年収面・費用面・取得に必要な時間の面から考えると、USCPAは比較的コスパに優れた資格になるかと思います。

以下、詳しくひとつずつ解説していきます。

また、以下のページも合わせてご覧ください。
>>USCPA(米国公認会計士)とは?USCPAに関する基本情報総まとめ!

USCPAのコストパフォーマンスについて

それでは、USCPAという資格のコストパフォーマンスについて考えていきましょう。

大きく分けて、年収、取得費用、必要時間、評価の側面からそれぞれ見ていきたいと思います。

年収から見た側面

一般的に、USCPAの平均年収は約600万円と言われています。

さて、これを見てどう感じますか?

「会計士」と言う割には、平均年収としては案外低いですね。

日本の公認会計士は、そのほとんどが監査法人や自分の事務所で働くことになるかと思います。

一方、USCPAは一般企業内で勤務している人が非常に多く、独立開業する人は少ないため、平均年収としてはそこまで高くない水準となっています。

しかし、若いうちに監査法人に入ってキャリアを積めば、日本の公認会計士と同様に1,000万円のラインを突破することは難しくありません。

大手監査法人や税理士法人に入り込むことができれば、日本の公認会計士や税理士とほぼ同じ給与テーブルに乗るようで、給与面での差を設けているところは少ないようです。

なお、USCPAは日本の公認会計士ではないので、日本国内で監査証明業務を行うことはできません。

そのため、USCPAの活躍の場としてはアドバイザリーやコンサルティングといった分野が中心となります。

一方、日本の公認会計士の平均年収は約800万円、税理士は約700万円と言われています。

日本では独占業務が認められるため独立開業する人が多く、改行して年間数千万円稼いでいる人が平均を引き上げている傾向にあるようです。

費用から見た側面

次に費用面です。

これらの資格を取得する際に、どれくらいのお金が掛かるのでしょうか。

USCPAについては、受験費用やライセンス登録費用として少なくとも50~100万円程度の費用が掛かります。

受験回数や追加単位取得数によっても異なりますが、平均するとトータルで70万円程度と思われます。

なお、必要費用についての詳細は以下のページをご確認ください。
>>USCPA受験とライセンス登録の必要費用・必要金額はいくら?

他の会計資格と比較した場合、専門学校の受講料・受験費用・登録費用として、日本の公認会計士は150万円程度、税理士は120万円程度掛かります。

公認会計士や税理士の取得費用って結構高いんですね。

公認会計士や税理士は平均の学習期間が長いために、専門学校の受講料が高くなりがちです。

公認会計士の勉強期間は2~4年、税理士に至っては7~8年という膨大な勉強が必要となるためです。

取得費用だけでなく、取得後の維持費用についても考えてみましょう。

日本の公認会計士や税理士は、年会費としても毎年10万円以上を会計士協会や税理士会へ支払う必要があるようです。

日本の会計業界に蔓延る既得権益は凄いですね。

一方、USCPAの維持費用としてはライセンス更新料とCPE受講費用が必要となり、平均すると年間約2万円が必要となります。

このように、取得費用やランニングコストにおいてはUSCPAに大きなアドバンテージがありますね。

時間から見た側面

次に取得に要する必要時間です。

これらの資格に合格するまでに、どれくらいの時間が必要となるのでしょうか。

一般に、USCPA試験に合格するための平均学習期間は約1年半と言われており、要領の良い人であれば半年程度の学習で合格が可能です。

他の会計資格と比較すると、日本の会計士は3年程度、税理士は7年程度が平均のようです。

USCPAとは雲泥の差ですね。

USCPA試験の合格までに必要な学習期間は、日本の公認会計士や税理士と比較しても圧倒的に短いと言えます。

英語に苦手意識が無ければ難易度も高くないことから、勉強時間に関してもUSCPAに大きなアドバンテージがあります。

公認会計士や税理士に比べて、途中でドロップアウトする人も圧倒的に少ないかと思います。

USCPAであれば社会人でも仕事をしながら取得することが可能ですが、公認会計士や税理士は必要となる勉強量が膨大なので、なかなかそうはいきません。

以下のページも是非どうぞ。
>>USCPA合格に必要な学習時間について(FAR・BEC・AUD・REG)

評価から見た側面

最後に、資格を持っていることにより得られるプラス評価について考えてみます。

試験の難易度を勘案すると、日本の公認会計士は高い難易度に相応の、高い評価を受けることができているかと思います。

一方、日本の税理士は難易度が高い割には不当に低い評価を受けていると感じます。

資格取得に至るまでの労力は非常に高いにもかかわらず、これに見合ったリターンが得にくいように思います。

USCPAは難易度が低い割に高い評価を受けることができているかと思います。

日本においては「会計士」といえば難関資格ですので、米国の公認会計士についても難しい試験というイメージがあり、試験の難易度以上に好評価に繋がっているのだと思います。

そういった部分では、USCPAはお買い得な資格かと思います。

会計士だけでなく、弁護士についても同様のことが言えますね。

日本の司法試験は非常に難関ですが、米国の司法試験はそれほど難関ではありません。

米国の士業の資格試験は、その士業における基礎知識を持っていることを確認するための試験で、日本のように片っ端から受験生を落とすための試験ではありません。

そもそも、資格試験に対する考え方が全く違うと考えてください。

コストパフォーマンスについて

上記をまとめると、USCPAは非常にコストパフォーマンス、つまり費用対効果の高い資格かと思います。

USCPAの受験費用や維持費用は、日本の会計士や税理士と比べると安価です。

難易度も比較的簡単で仕事をしながら充分合格できる資格ですので、特に社会人のキャリアアップには非常にお勧めできる資格です。

転職における評価や社内評価においても、USCPAを持っているだけで会計知識に加え英語の能力も兼ね備えていると判断されるため有利に働くことが多いようです。

資格で箔を付けたいけど、日本の公認会計士や税理士は時間が掛かりすぎるし、日商簿記検定では物足りない、という人は是非USCPAに挑戦してみてください。

まとめ

以上、USCPAのコストパフォーマンスについて解説してきましたが、いかがでしたか?

是非、受験を検討する上でのひとつの判断材料にしてみてください。

以下のページも合わせてご覧ください。
>>USCPA(米国公認会計士試験)の難易度はどれくらい?簿記1級との違いは?
>>USCPA受験とライセンス登録の必要費用・必要金額はいくら?