このページでは、USCPAライセンスの維持更新費用として年間どれくらいの費用が必要となるのか解説していきたいと思います。
結論から言えば、州にもよりますが概ね年間3万円ほどの維持費用が掛かります。
次の章で詳しい内訳を紹介していきますので、参考にしてみてください。
以下のページも合わせてご覧ください。
>>USCPA(米国公認会計士)とは?USCPAに関する基本情報総まとめ!
>>USCPAという資格のコストパフォーマンスについて
USCPAライセンスの維持更新費用について
USCPAライセンスを維持するための費用としては、大きく分けてライセンス更新料とCPE受講費用の2つが必要となります。
ライセンス更新料
例えばワシントン州の場合、3年に1回ライセンスを更新する必要があり、1回の更新費用は230ドルです。
つまり、1年あたり約77ドルが維持費用として必要となります。
更新時期が近付くと、登録した州の会計士協会からUSCPAライセンス更新のリマインダーが届きますので、それに基づいてライセンス更新料を支払うこととなります。
ライセンス更新の手順としては、Board of Accountancyのウェブサイトへアクセスし、個人情報とCPE単位に関する情報を入力した後、クレジットカード情報を入力することで更新料を支払うことができます。
もし期限までに支払処理まで終わらせることができず、ライセンス更新手続が遅れてしまうと、100ドルという高額な遅延料金を取られてしまいますので注意しましょう。
CPE受講費用
USCPAライセンス取得後も、会計士としての能力を維持することを目的として、定期的に一定単位を取得する義務が課せられています。
選択するCPE業者により異なりますが、1年間単位取り放題の料金プランで概ね200ドル程度掛かると考えてください。
ライセンスは3年に1回の更新ですので、1年あたりで考えると、200÷3=約67ドルです。
⇒ ワシントン州の場合、制度変更により毎年単位を取得することが義務付けられるようになりましたので、ご注意ください。
安く抑えるのであれば、CPE Depotという業者を使って年間約150ドルで受講できます。
なお、ワシントン州の場合はEthicsも4単位取得することが義務付けられており、こちらは別料金となるため、トータルで約200ドルほど必要となります。
個別にお金を払って好きな講座だけを受講することもできますが、多額の費用が掛かってしまうため、基本的には年間200ドル程度で単位取り放題の料金プランを選択することになるかと思います。
なお、監査法人にて勤務されている人であれば、社内研修もCPE単位として計算に含めることができますので、CPE単位取得の負担は少なくなります。
CPEの単位取得は手続きなどが若干面倒ではありますが、難易度としては簡単に取得できます。
CPEの問題が難しいせいでライセンスを更新できない、ということは無いかと思いますので、その点はご安心ください。
以下のページも参考にしてみてください。
>>USCPAのCPE(継続的専門研修)について
USCPAライセンスの維持更新費用合計
以上、州によっても異なりますが、ライセンス更新料とCPE受講費用を合わせて、USCPAのライセンスは年間約280ドルほどで更新することができます。
日本円にすると、年間約3万円です。
結構高く感じるかもしれませんが、実は日本の公認会計士や税理士と比べると、非常に安くライセンスを維持することができます。
日本の公認会計士の場合、公認会計士協会の年会費約6万円、地域会の会費約5万円が年間の維持費用として必要となる上に、年間40単位のCPEも受講する必要があります。
また、税理士の場合は、地域によっても異なりますが、各エリアの税理士会の会費として1年あたり本部会費で約8万円、支部会費で約2万円を支払う必要があります。
このように、日本の公認会計士や税理士はそれぞれ年間10万円以上の維持費用が掛かります。
これらと比較すると年間3万円ほどでライセンスを維持できるUSCPAはかなりランニングコストの安い資格であると言えます。
むしろ、日本の士業の資格維持費用が非常に高いというべきかもしれませんね。
また、USCPAは資格取得後のランニングコストだけでなく、資格取得時の費用も日本の会計資格と比べると安く済みます。
一方で、監査法人では基本的に会計士や税理士と同程度の給与テーブルに乗ることが多いようなので、USCPAは非常にコストパフォーマンスの高い資格であると言えます。
ライセンス更新期限について
なお、CPE単位は、ライセンスが失効する前年末までに取得しておく必要があります。
例えばライセンスが2021年6月まで有効なのであれば、CPEの単位は2020年12月までに取得しておく必要があります。
ライセンス更新のタイミングまでではありませんので、注意が必要かと思います。
念のため、ライセンスを保有している州の要件をしっかり確認するようにしてください。
USCPAがCPEを適切に受講しているかという点については、州のライセンス監査においてチェックされることとなります。
ライセンス監査とは、州の公認会計士協会がライセンス保有者をランダムで抽出し、各種書類の記載内容が事実であることを確認するための監査です。
監査対象に選ばれ、実はCPE講習を受けていなかった等、記載内容が事実でないことが判明した場合は処分を受けることとなります。
うっかり処分を受けてしまうことの無いよう、各州のCPE要件をしっかり確認しておき、適切なタイミングでCPEを受講するようにしてください。
まとめ
以上、USCPAライセンスの維持更新費用について紹介してきました。
是非、資格取得後のランニングコストについても考慮した上で、USCPA試験への挑戦を検討してみてください。
以下のページも合わせてご覧ください。
>>USCPA受験とライセンス登録の必要費用・必要金額はいくら?
>>USCPAライセンス登録の流れについて