このページでは、USCPA試験の出願手続の流れと出願方法について解説しています。
専門学校の受講生であれば出願手続のサポートを受けられるかと思いますが、独学で受験する人にとっては得られる情報が少なく最も苦労する部分かと思います。
是非、このページを参考にしてスムーズに出願していただければと思います。
以下のページも合わせてご覧ください。
>>USCPA(米国公認会計士)とは?USCPAに関する基本情報総まとめ!
USCPA試験の出願手続の流れと出願方法
それでは早速、出願手続の流れを紹介していきます。
このページでは日本人の出願者が最も多いと思われるアラスカ州への出願を例に解説していきます。
出願手続の流れ
USCPA試験への出願手続は、以下の流れで進めることとなります。
手続を開始してから実際に受験できるようになるまでは約4~6ヶ月は掛かりますので、早めに出願手続を始めるようにしてください。
1. 出願州の決定
2. 英文成績証明書・英文卒業証明書の取り寄せ
3. 学歴審査
4. 不足単位取得
5. 出願申請
6. テストセンター予約
これらの項目について、順に説明していきます。
1. 出願州の決定
まずは、受験願書を提出する州を決める必要があります。
USCPA試験の受験資格は各州によって異なります。
合格後のキャリアプランや大学時代の単位取得状況などを参考にして、出願州を決めてください。
監査の実務経験を持っていない場合は、
・アラスカ州出願 ⇒ ワシントン州ライセンス登録
・ワシントン州出願 ⇒ ワシントン州ライセンス登録
・グアム出願 ⇒ グアムにてサーティフィケート取得(Inactive License)
のいずれかのパターンを選ぶ人が多いのではないかと思います。
自分の英文成績証明書を専門学校へ送ることで、受講生でなくても出願州や追加取得単位の相談には乗ってもらえるようです。
各州の受験資格とライセンス登録要件を確認した上で、最も適した州に出願するようにしてください。
>>【USCPA】出願州の決め方と注意点
2. 英文成績証明書・英文卒業証明書の取り寄せ
日本の大学を卒業している人は、学歴審査の際に成績証明書が必要となります。
自分の出身大学から厳封の英文成績証明書を取り寄せる必要があります。
とりあえず2通取り寄せて、1通は出願州や必要追加単位について専門学校へ相談するために使用し、もう1通は学歴審査送付用(厳封)として使用すると良いかと思います。
申込から受取まで、概ね1週間程度掛かる大学が多いようです。
詳細については出身大学のウェブサイトでご確認ください。
なお、英文成績書内に卒業年月日の記載が無い場合、英文卒業証明書も必要となります。
よく分からない場合は、英文卒業証明書も合わせて手配しておくようにしましょう。
3. 学歴審査
州により異なりますが、NIES又はFACSという学歴審査機関へ必要書類を送付し、学歴審査を依頼します。
学歴審査とは、日本の大学を卒業した場合に、そこでの学位や単位がアメリカにおける学位や単位と同等であるという証明をするためのものです。
そのため、もしアメリカの大学を卒業している場合には、この学歴審査は不要となります。
アラスカ州はNIESへの依頼です。
ちなみに、ワシントン州もNIESなので、合格実績をアラスカ州からワシントン州へトランスファーする予定であれば、少額の再審査料だけで済みます。
学歴審査の結果が返送されてくるまで約2ヶ月掛かります。
この学歴審査の結果を受けて願書を提出し、NTS(受験票)を受領することになるため、早めに手続を済ませましょう。
以下も是非ご覧ください。
>>【USCPA】学歴審査の流れと申込方法
4. 不足単位の取得
学歴審査の結果を受けて、もし受験資格の単位が不足している場合は追加で単位を取得しなければなりません。
単位取得自体は難しいものではなく、簡単なウェブテストを受けるだけで問題無く取得することができます。
基本的には専門学校と提携している大学で追加単位を取得することができるので、ご自分が受講している専門学校へお問い合わせください。
なお、独学の場合はこの追加単位取得のところに大きなハードルが立ちはだかります。
USCPA試験合格後にライセンス取得要件を満たしていない場合の追加単位取得であれば、合格後に専門学校へ「ライセンス取得サポート」だけを申し込めば提携先の大学で単位取得が可能です。
しかし、受験資格を満たすための追加単位取得の場合は、専門学校で授業を受講することが一番現実的な選択肢となります。
自分で米国のどこかの大学に申し込みをして単位を取得するという選択肢も考えられますが、非常に煩雑な手続きと多くの時間が必要になるのは目に見えています。
また、単位がしっかりと認定されないというリスクもありますので、受験資格を満たしていない場合には、独学ではなく専門学校を受講することを強くおすすめします。
5. 出願申請
学位や単位が受験要件を満たした場合、州に出願申請することとなります。
アラスカ州の場合は不要でしたが、公証(Notarize)が必要となる州が多いようです。
ご自身の州の出願要件をしっかり確認してください。
約2ヶ月後にNTS(受験票)が送付されてきます。
NTSの有効期限は半年ですので、願書提出から2ヶ月後~8ヶ月後までに受験する予定の科目のみ出願しましょう。
少し悩ましい部分になりますね。
6. テストセンター予約
NTS(受験票)を元に、プロメトリックテストセンターの予約を取ります。
この時点では予約画面に東京と大阪の試験会場は表示されませんが、安心してください。
NASBAウェブサイトから日本受験追加費用を支払った段階で、これらの試験会場も表示され、予約することが可能になります。
土日の日程は人気があるため、早めに予約しておく必要があります。
予約後に受験日時の変更も可能ですが、若干の手数料が掛かるので、受験日をしっかりと決めた上でテストセンターの予約を取ってください。
以下ページもあわせてご覧ください。
>>USCPAの試験会場(テストセンター)について
>>【USCPA】テストセンターの予約方法と注意点
まとめ
以上、手続を開始してから、実際に受験するまで約4~6ヶ月は必要となります。
主に、学歴審査とNTS受領に時間が掛かることが分かりますね。
これらの手続だけでも非常に長い期間を要するので、受験開始時期を考慮した上で、早めに出願手続を進めるようにしてください。
以下のページも合わせてご覧ください。
>>USCPAの受験資格について