このページでは、USCPAに効率的に合格するための勉強方法について記載します。
全ての科目に共通して使える勉強法を紹介していますので、自分にも合いそうなものがあれば取り入れてみてください。
以下のページも是非ご覧ください。
>>USCPAに独学で合格してみた
>>【USCPA】FARの出題範囲・試験対策・学習方法
>>【USCPA】BECの出題範囲・試験対策・学習方法
>>【USCPA】AUDの出題範囲・試験対策・学習方法
>>【USCPA】REGの出題範囲・試験対策・学習方法
USCPA試験の勉強方法総論
それでは、全科目に共通して役立つ勉強方法を紹介していきます。
勉強で身に付く知識は、「勉強時間×集中力×記憶の定着」の掛け算で決まります。
これら3つのポイントに絞って効率の良い学習術を解説していきます。
勉強時間を捻出する
まずは「勉強時間」です。
当然ですが、時間を掛けて勉強しなければ知識は身に付きませんので、時間を捻出する方法から考えていく必要があります。
日本の公認会計士や税理士の取得のために仕事や本業を犠牲にして受験に専念される人は多いようですが、USCPAを取得するために本業を犠牲にして受験に専念する人は少ないかと思います。
多くの人が仕事や学業をしながらUSCPAの学習に取り組むことになるかと思いますので、まずは忙しい中で勉強時間を確保する方法について述べたいと思います。
以下で紹介する方法を駆使して、少なくとも1日最低2時間のペースを目安に学習を進めることをお勧めします。
始業前
まず、朝の「始業前」です。
特に電車通勤や電車通学の方は、待ち時間や乗車時間を有効に使ってください。
ついついスマホでネットニュースや趣味のサイトを閲覧してしまいがちですが、こういった時間も勉強に使うようにしましょう。
電車の中でテキストを開くのは難しいかと思いますので、スマホを駆使して勉強しましょう。
暗記ポイントや問題集でミスした箇所をメモ帳アプリにまとめておいて目を通したり、USCPA問題集のスマホアプリを使って問題演習を進めましょう。
私はWileyの有料アプリを使っていましたが、無料アプリもたくさん配信されていますので、色々試してみてください。
業務時間内
次に「業務時間内」です。
モラルに反するかもしれませんが、試験に綺麗事は通用しません。
勉強時間を積み重ねて合格した者勝ちで、結果が全てです。
学生であれば授業中にこっそり内職できますし、会社員であれば暗記ポイントや問題集でミスした箇所を仕事の合間にちょこちょこ確認するだけでも、積もり積もってかなりの勉強量となります。
周りにバレない程度に、要領良く学習時間を確保しましょう。
終業後
最後に、夕方や夜の「終業後」です。
テキストや問題集をゆっくり広げて勉強できる、メインの勉強時間になるので、この時間を如何に有効に使うかで大きな差が出てきます。
テキストや問題集で学習を進め、テキストの暗記ポイントや問題集でミスした箇所をスマホなどに記録しておき、翌日以降の「始業前」や「業務時間中」の学習にも活用しましょう。
朝や昼間に充分な勉強時間が確保できなかった場合は、この夜の時間に追い込みをかけることで、1日2時間の学習時間は最低限達成できるように努力してください。
集中力を維持する
次は「集中力」です。
いくらたくさんの時間を捻出できても、集中力が維持できなければ何の意味もありません。
以下の通りいくつか方法を紹介していますが、人によっては合う合わないがあるかと思いますので、自分にも使えそうなものを試してみてください。
・カフェや飲食店で勉強する
・勉強場所をころころ変える
・音楽を聴きながら勉強する
・自分へのご褒美を与える
・危機感を煽る
・趣味を我慢する
・スマホの不要アプリを消去する
・家族や友人に目標を宣言する
カフェや飲食店で勉強する
カフェや飲食店での勉強は、個人的には最もおすすめなモチベーションアップ方法です。
家から離れることで様々な誘惑をシャットアウトできる上、お金を払うことで家に帰ることへの抑止力が働き、長時間勉強することができます。
また、カフェに行けば自分以外にも勉強している人がいるため、1人で勉強するよりも頑張ろうという気持ちが湧くかと思います。
以下のページも是非ご覧ください。
>>集中できないときはカフェで英語勉強しよう!勉強場所に適している理由とは?
勉強場所をころころ変える
人間が集中力を持続できる時間は有限です。
一箇所で何時間も勉強するよりは、たまに体を動かしてカフェや図書館を転々として勉強したほうが高い集中力を維持することができます。
一見非効率なようにも思えますが、場所をころころ変えることが結果としては勉強時間の節約にも繋がります。
カフェで勉強し、コーヒーが無くなる2~3時間毎を目途に勉強場所を変えると良いかと思います。
音楽を聴きながら勉強する
頭を使って問題を解く際に音楽を聴くことはおすすめしませんが、単純な暗記作業を行う際は音楽を聴きながら作業すると捗ります。
シーンとし過ぎている空間では逆に集中できない、という人も多いかと思います。
プレーヤーから音楽を流すなり、BGMの流れている空間に移動してみてはいかがでしょうか。
どうしてもやる気が出ないときは、是非音楽を聴きながらの勉強も試してみてください。
自分へのご褒美を与える
ちょっとしたご褒美を自分に与えることもモチベーションアップに繋がります。
3時間以上勉強できた日にはコンビニで高級なアイスを買って帰るなど、自分なりにルールを決めると良いかと思います。
危機感を煽る
合格できなかった時のことを考えて、自分の危機感を煽ることも効果的です。
合格できなければ高額な受験料が無駄になってしまう、合格できなければ転職することができない、ということを自分自身に言い聞かせて勉強に励むと良いかと思います。
USCPA試験は受験料が高額で、18ヶ月で科目合格も失効してしまうので、危機感を煽るという手法はなかなか使えるかと思います。
趣味を我慢する
合格するまでは趣味を一切禁止してしまうことによって、勉強へのモチベーションを上げる方法です。
合格するまでゲーム禁止、漫画禁止というように、自分の好きなものを我慢することによって、モチベーションアップに繋げることも効果的かと思います。
スマホの不要アプリを消去する
外で勉強する場合でもスマホは必ず持っていくと思いますが、ついつい勉強中に触ってしまうかと思います。
ゲームアプリなど、無駄に時間を費やしてしまうようなアプリは思い切って削除しましょう。
家族や友人に目標を宣言する
他人からの視線をモチベーションアップに変える方法です。
皆の前で1日2時間勉強すると宣言したのに、達成できていなければ恥ずかしいですよね。
周りの人たちに目標を宣言してしまうことによって、勉強せざるを得ない状況を自らの手で作り出すことができます。
以上、ひとつでも使えそうなものがあれば是非有効活用してください。
USCPA試験において、1年半や2年などという長期間にわたって集中力を維持することは非常に難しいかと思います。
モチベーションは何年も続きませんし、ダラダラ勉強していても記憶が薄れて時間の無駄になってしまいます。
1科目あたりにかける時間を2~3ヶ月とすると、4科目合計で8~12ヶ月です。
出来る限りこのような短期間での学習計画を立てるようにしましょう。
知識を定着させる
最後に、「知識の定着」です。
時間を掛けて効率的に知識を習得しても、試験日までに内容を忘れてしまっていては意味がありませんね。
勉強した内容を忘れずに定着させるための2つのポイントとは、「時間の間隔をあけない」ことと「反復する」ことです。
・時間の間隔をあけない
時間の間隔をあけないということは、つまり勉強してからすぐに受験するということです。
上でも紹介したように、ダラダラと長期間勉強していては効率が悪いので、短期間(8~12ヶ月)での学習計画を立てるようにしましょう。
極論になりますが、テストの直前に頭に詰め込む「一夜漬け」って、実は最も効率的な試験勉強の方法なんですね。
・反復する
皆さんは掛け算の九九をスラスラ言えるかと思いますが、これは長年の反復作業の賜物です。
USCPA試験の勉強においても、もちろん反復することで記憶を確実に定着させることができます。
基本的には、
1. テキスト学習で知識をインプットする。
2. 学習した章ごとに専門学校の問題集の問題を1回解く。
3. 専門学校の問題集の全問題を2回連続で正解できるまでひたすら解く。
4. Wiley等、洋書の問題集を各セクション9割程度正解できるまでひたすら解く。
という流れで学習を進めましょう。
2回連続で正解した問題についてはもう完全に理解しているはずなので、基本的にはこれ以上解く必要はありません。
紙の重たいテキストも、一度インプットが終わったら基本的には開く必要はないかと思います。
暗記ポイントや問題を解いていて間違えた箇所は、スマホなどのメモアプリに全て記録しましょう。
そのメモアプリは宝の山となります。
テキストを広げられないような通勤時間などのスキマ時間にメモアプリを何度も眺めて、知識をしっかりと定着させてください。
これが最も楽で効率の良い勉強法かと思います。
FARについては、「3. 専門学校の問題集の全問題を2回連続で正解できるまでひたすら解く。」を完了した時点で充分合格レベルに達するかと思います。
一方、BEC、AUD、REGについては、「4. Wiley等、洋書の問題集を各セクション9割程度正解できるまでひたすら解く。」まで進めて試験に臨むほうが安心です。
概ね、洋書の問題集を8割解ければ合格ラインには乗りますが、念のため9割程度解けるまで力を付けておくと安心です。
私の場合、各科目の学習を始めてから「4. Wiley等、洋書の問題集を各セクション9割程度正解できるまでひたすら解く。」を終了するまでに概ね2~3ヶ月程度掛かりました。
このペースでいけば、8~12ヶ月の短期間で4科目合格に届くかと思います。
忘却曲線理論と勉強のコツ
上述の「知識の定着」は、USCPA試験に合格する上で最も大切な要素になるかと思います。
ところで、皆さんはエビングハウスの忘却曲線というものを御存知でしょうか。
エビングハウスという心理学者は、実験者に無意味なアルファベットの羅列を覚えさせて、その記憶の定着率と時間の関係をグラフの形にしました。
これが、忘却曲線です。
無意味な単語を1回暗記した場合、記憶の保持率は1時間後には44%、1日後には26%、1ヶ月後には21%まで低下するそうです。
試験にあたっては、受験直前に記憶の保持率を100%に近付ける必要があります。
勉強したことを忘れてしまうのは仕方の無いことではありますが、出来る限り100%に近付けるためには記憶保持率の低下スピードを出来る限り緩やかにさせなければなりません。
その方法としては、
・無意味な単語ではなく意味のある単語を覚える
・忘却してきた頃に、再度記憶し直す
ということが効果的である、ということがエビングハウスの実験で分かっています。
例えば、「うれむ」という3文字の単語を覚えるよりも、「りんご」という意味のある3文字の単語を覚える方が記憶が定着します。
また、「うれむ」という単語を30秒かけて1度記憶するよりも、10秒かけて記憶して、1週間後に10秒、1ヶ月後に10秒かけて復習する方が長く記憶に残ります。
この忘却曲線の考え方をUSCPAの試験勉強に置き換えて考えてみると、
・基本的には暗記よりも理解を重視して学習すること
・ゆっくり着実に学習するよりも、速いスピードで反復すること
・短期間で合格するためのスケジューリングをすること
の3つが重要となります。
暗記よりも理解を重視
意味の無いことよりも、意味の有ることのほうが、頭の中によく残ります。
USCPA試験に限った話ではなく勉強する上での鉄則ですが、内容を単に暗記するのではなく、理解した上で次に進むようにしてください。
特にAUDは、理解が伴っていないとなかなか得点に結びつけることが難しい科目です。一方で、一度理解してしまうと芋づる式に他の問題も解けてしまいます。
FARやBECも同様に、理解重視の勉強をお勧めします。
1年近くという長期間にわたる試験ですし、特にFARの知識は他の科目でも必要となることがありますので、詰め込んだ記憶を如何に維持していくかが重要となってきます。
一方、REGは理解よりも暗記重視で構いません。
税法やビジネス法については、学習ボリュームが非常に大きく、全ての論点を1から10まで理解していては時間が足りないためです。
アメリカの税法やビジネス法は他の科目との試験範囲の重複も少なく、人によっては今後必要とならない知識かと思います。
一気に暗記し、試験が終わったら忘れてしまうくらいの気持ちで勉強を進めても構わない後思います。
速いスピードでの反復
時間を掛けてじっくり覚えるよりも、時間を掛けずに何度も反復記憶する方が、頭の中に残ります。
勉強の進め方としては、まずテキストで知識をインプットすることになります。
このインプットは出来る限り短期間で終わらせて、問題集での問題演習に早めに移行してください。
最初にじっくりとテキストを一言一句読み込むという学習スタイルよりも、早めに問題集へ移行して、知識が足りないところはその都度補充していく学習スタイルの方が効率的です。
短期間での合格計画
時間が経てば経つほど記憶の定着率は落ちていきますので、短期間で合格してしまうほうが効率的で、時間の節約にもなります。
AUDの試験においてFARの知識が必要になるなど、科目を横断するような設問も近年増加していることから、出来るだけ各科目の受験時期を近付けるほうが合理的です。
科目失効のリスクもありますので、1年以内での学習計画を基本とし、1年半や2年といった長期のプランを立てることは控えましょう。
以上、忘却曲線理論から導き出されるUSCPA試験の受験戦略についても解説しました。
まとめ
以上、USCPA試験に効率的に合格するための勉強方法について紹介しましたが、上記の方法が全てではありません。
これに縛られず、自分なりに効率の良い方法を見つけて学習を進めてください。
以下のページについても、合わせてご覧ください。
>>USCPA各科目の学習ボリューム・難易度について(FAR、BEC、AUD、REG)
>>【USCPA】FARの出題範囲・試験対策・学習方法
>>【USCPA】BECの出題範囲・試験対策・学習方法
>>【USCPA】AUDの出題範囲・試験対策・学習方法
>>【USCPA】REGの出題範囲・試験対策・学習方法